37PM76|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
内シャントの合併症はどれか。 a.スチール症候群 b.静脈高血圧症 c.瘤形成 d.不均衡症候群 e.透析アミロイドーシス
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正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、血液透析で用いられる内シャント、AVF/AVGの合併症が問われています。
内シャントの代表的合併症は次のとおりです。
- スチール症候群
- 静脈高血圧症
- 瘤形成
- 狭窄
- 閉塞
- 感染
- 出血
- 心負荷増大
正しい小項目は、a、b、cです。
解説
内シャントは、動脈と静脈を吻合し、血液透析に必要な十分な血流を確保するバスキュラーアクセスです。
内シャントでは、動脈血が静脈側へ流れ込むため、局所の血流や圧が変化します。そのため、シャント特有の合併症が生じます。
スチール症候群は、シャントへ血液が流れすぎることで末梢側の血流が不足し、手指の冷感、疼痛、しびれ、潰瘍などを起こす状態です。
静脈高血圧症は、シャント側の静脈圧が上昇し、腕の腫脹、皮膚色調変化、側副血行路などを生じる状態です。中枢側静脈狭窄などが関係します。
瘤形成は、穿刺の反復や血管壁の脆弱化、狭窄による圧上昇などで生じます。破裂や感染のリスクがあるため注意します。
一方、不均衡症候群は透析導入時や急速な尿素除去により脳浮腫をきたす透析治療関連の合併症であり、内シャントそのものの合併症ではありません。
透析アミロイドーシスは、長期透析に伴ってβ2-ミクログロブリンが沈着する疾患で、手根管症候群や骨関節障害などを起こします。これも内シャントそのものの合併症ではありません。
血液浄化療法での注意点
内シャントは「見て、触れて、聴く」ことが重要です。発赤、腫脹、疼痛、拍動、スリル、シャント音、穿刺困難、静脈圧上昇を確認します。
選択肢の確認
1.正しい。
選択肢1はa、b、cの組合せです。スチール症候群、静脈高血圧症、瘤形成はいずれも内シャントの合併症です。
2.誤り。
選択肢2はa、b、eの組合せです。aとbは内シャントの合併症ですが、eの透析アミロイドーシスは長期透析に伴う全身的合併症であり、内シャント特有の合併症ではありません。
3.誤り。
選択肢3はa、d、eの組合せです。aは正しいですが、dとeが不適切です。不均衡症候群と透析アミロイドーシスは内シャントそのものの合併症ではありません。
4.誤り。
選択肢4はb、c、dの組合せです。bとcは正しいですが、dの不均衡症候群が不適切です。
5.誤り。
選択肢5はc、d、eの組合せです。cは正しいですが、dとeが不適切です。
覚えるポイント
- 内シャントの合併症には、スチール症候群、静脈高血圧症、瘤形成があります。
- スチール症候群では、末梢の虚血症状に注意します。
- 静脈高血圧症では、腕の腫脹や静脈怒張に注意します。
- 瘤形成では、破裂や感染リスクに注意します。
- 不均衡症候群や透析アミロイドーシスは、内シャントそのものの合併症ではありません。