37PM75|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
未分画ヘパリンによって活性が阻害される凝固因子はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、血液透析や体外循環で用いられる未分画ヘパリンの抗凝固作用が問われています。
未分画ヘパリンは、アンチトロンビンの作用を増強し、主にトロンビン、第Ⅱa因子や第Ⅹa因子などを阻害します。
この選択肢の中では、トロンビン、第Ⅱa因子が最も適切です。
解説
血液が体外回路に接触すると、凝固系が活性化され、血栓形成が起こりやすくなります。
血液透析、人工心肺、ECMOなどでは、回路内凝固を防ぐために抗凝固薬を使用します。その代表が未分画ヘパリンです。
未分画ヘパリンは、単独で凝固因子を直接分解する薬ではありません。血漿中のアンチトロンビンと結合し、その抗凝固作用を強めます。
アンチトロンビンは、活性化凝固因子を阻害します。特に重要なのが、
- トロンビン、第Ⅱa因子
- 第Ⅹa因子
です。
トロンビンは、フィブリノーゲンをフィブリンへ変換し、血栓形成を進める中心的な酵素です。トロンビンの活性が阻害されると、フィブリン形成が抑えられ、抗凝固作用が得られます。
血液浄化療法での注意点
ヘパリン使用中は、回路内凝固だけでなく、出血リスクにも注意します。穿刺部出血、消化管出血、手術後、頭蓋内出血リスクがある患者では抗凝固法の選択が重要です。
選択肢の確認
1.誤り。
フィブリンは凝固反応の結果として形成される線維状タンパクです。未分画ヘパリンが主に阻害する活性化凝固因子としては不適切です。
2.正しい。
トロンビン、第Ⅱa因子は、未分画ヘパリンによってアンチトロンビンを介して阻害されます。フィブリン形成を進める重要因子です。
3.誤り。
第Ⅲ因子は組織因子です。外因系凝固の開始に関係しますが、未分画ヘパリンの代表的な阻害対象としてはトロンビン、第Ⅹa因子を押さえます。
4.誤り。
第Ⅻ因子は内因系凝固の開始に関係します。ヘパリン・アンチトロンビンにより活性化凝固因子の一部が阻害されますが、この選択肢ではトロンビン、第Ⅱa因子が最も適切です。
5.誤り。
第ⅩⅢ因子はフィブリン安定化因子です。フィブリンを架橋して血栓を安定化しますが、未分画ヘパリンの代表的な阻害対象ではありません。
覚えるポイント
- 未分画ヘパリンはアンチトロンビンの作用を増強します。
- 未分画ヘパリンは主にトロンビン、第Ⅱa因子と第Ⅹa因子を阻害します。
- トロンビンはフィブリノーゲンをフィブリンへ変換します。
- 透析中のヘパリン管理では、凝固と出血の両方に注意します。
- ヘパリン使用時は、穿刺部出血、回路内凝固、手術後患者に注意します。