37PM21|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
胃全摘後に認めた巨赤芽球性貧血の治療に用いるのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、胃全摘後に起こる巨赤芽球性貧血の原因と治療が問われています。
胃全摘後では、胃から分泌される内因子が不足します。内因子はビタミンB12の吸収に必要です。
そのため、胃全摘後の巨赤芽球性貧血では、ビタミンB12製剤を補充します。
解説
巨赤芽球性貧血は、DNA合成障害により赤血球の成熟がうまく進まない貧血です。
代表的な原因は次の2つです。
- ビタミンB12欠乏
- 葉酸欠乏
胃全摘後に問題となるのは、主にビタミンB12欠乏です。
ビタミンB12は、胃の壁細胞から分泌される内因子と結合して、回腸末端で吸収されます。胃全摘後は内因子が不足するため、ビタミンB12を吸収しにくくなります。
その結果、数年後にビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血を起こすことがあります。
治療では、ビタミンB12製剤を補充します。吸収障害が背景にあるため、投与経路や補充方法にも注意します。
ひっかけポイント
貧血だからといって、すべて鉄剤で治療するわけではありません。胃全摘後、巨赤芽球性貧血、内因子不足という流れからビタミンB12欠乏を考えます。
選択肢の確認
1.誤り。
亜鉛製剤は、亜鉛欠乏症や味覚障害などで用いられます。胃全摘後の巨赤芽球性貧血の治療薬としては不適切です。
2.誤り。
副腎皮質ステロイド薬は、自己免疫疾患や炎症性疾患などで用いられます。胃全摘後のビタミンB12欠乏による巨赤芽球性貧血の基本治療ではありません。
3.正しい。
胃全摘後は内因子不足によりビタミンB12吸収が障害され、巨赤芽球性貧血を起こします。治療にはビタミンB12製剤を用います。
4.誤り。
鉄剤は鉄欠乏性貧血の治療に用います。巨赤芽球性貧血の原因がビタミンB12欠乏である場合、鉄剤は根本治療ではありません。
5.誤り。
エリスロポエチン製剤は、腎性貧血などで用いられます。胃全摘後の巨赤芽球性貧血の治療薬としては不適切です。
覚えるポイント
- 胃全摘後は内因子不足が起こります。
- 内因子はビタミンB12吸収に必要です。
- ビタミンB12欠乏では巨赤芽球性貧血を起こします。
- 胃全摘後の巨赤芽球性貧血にはビタミンB12製剤を用います。
- 鉄欠乏性貧血と巨赤芽球性貧血を混同しないようにします。