37PM68|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
ローラポンプと比較した遠心ポンプの特徴として正しいのはどれか。 a.溶血が少ない。 b.血液粘度の影響を受けにくい。 c.停止時に血液の逆流を生じない。 d.吸引ポンプとして使用できる。 e.空気を送りにくい。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、ローラポンプと遠心ポンプの違いが問われています。
遠心ポンプは、羽根車の回転によって血液に運動エネルギーを与え、圧力差を作って送血します。
正しい小項目は、aとeです。
- a.溶血が少ない。
- e.空気を送りにくい。
解説
ローラポンプは、チューブをローラで圧迫して血液を押し出す容積型ポンプです。設定回転数に対して流量が比較的一定になりやすい一方、過度の圧閉やチューブ損傷、過陰圧などに注意が必要です。
遠心ポンプは、回転する羽根車によって血液を送る非容積型ポンプです。ローラでチューブを強く圧迫しないため、適切に使用すればローラポンプに比べて血液損傷、特に溶血が少ないとされます。
ただし、遠心ポンプの流量はポンプ回転数だけでなく、前負荷、後負荷、回路抵抗、血液粘度などの影響を受けます。そのため、流量計による実測が重要です。
また、遠心ポンプは非閉塞性のポンプであり、停止時には回路の圧力関係によって逆流が起こる可能性があります。ポンプ停止時には回路をクランプするなどの対応が必要です。
遠心ポンプは強い吸引を目的とするポンプではありません。過度の陰圧では脱血不良、キャビテーション、溶血などの危険があります。
一方、遠心ポンプは空気を送りにくい特徴があります。ポンプ内に空気が入るとプライミングが失われ、送血性能が低下します。
臨床工学技士としての注意点
遠心ポンプでは、流量、回転数、脱血圧、送血圧、気泡、逆流、回路クランプを必ず確認します。停止時や空気混入時の対応を事前に理解しておくことが重要です。
選択肢の確認
1.誤り。
選択肢1はa、bの組合せです。aは正しいですが、bが誤りです。遠心ポンプは血液粘度や前負荷・後負荷の影響を受けやすく、流量が一定とは限りません。
2.正しい。
選択肢2はa、eの組合せです。遠心ポンプは適切に使用すれば溶血が少なく、空気を送りにくい特徴があります。
3.誤り。
選択肢3はb、cの組合せです。どちらも不適切です。遠心ポンプは血液粘度の影響を受け、停止時には逆流を生じる可能性があります。
4.誤り。
選択肢4はc、dの組合せです。遠心ポンプは停止時に逆流し得ます。また、吸引ポンプとして使用するのは適切ではありません。
5.誤り。
選択肢5はd、eの組合せです。eは正しいですが、dが不適切です。遠心ポンプは吸引目的には向きません。
覚えるポイント
- 遠心ポンプは非容積型ポンプです。
- 遠心ポンプは、適切な条件ではローラポンプより溶血が少ないとされます。
- 遠心ポンプの流量は、前負荷、後負荷、血液粘度の影響を受けます。
- 遠心ポンプ停止時には逆流防止のため回路遮断が必要です。
- 遠心ポンプは空気を送りにくく、空気混入で送血性能が低下します。