37PM14|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
IABP の禁忌はどれか。
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正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、IABP、大動脈内バルーンパンピングの禁忌が問われています。
IABPは、拡張期にバルーンを膨らませて大動脈拡張期圧を上げ、冠血流を増やします。
しかし、大動脈弁閉鎖不全症では、拡張期に大動脈から左室へ血液が逆流します。IABPで拡張期圧を上げると、この逆流が悪化するため禁忌です。
解説
IABPの基本動作は次の2つです。
- 拡張期にバルーンを拡張する
- 収縮直前にバルーンを収縮する
拡張期にバルーンを拡張すると、大動脈拡張期圧が上昇し、冠動脈への血流が増えます。これにより心筋酸素供給を増やす効果が期待されます。
一方、収縮直前にバルーンを収縮すると、大動脈内圧が下がり、左室が血液を送り出しやすくなります。これにより左室後負荷が軽減します。
大動脈弁閉鎖不全症では、大動脈弁が完全に閉じないため、拡張期に大動脈から左室へ血液が逆流します。IABPは拡張期圧を上げるため、逆流量を増やし、左室容量負荷を悪化させる危険があります。
臨床工学技士としての注意点
IABP管理では、適応だけでなく禁忌の確認が重要です。大動脈弁閉鎖不全症、大動脈解離、重度末梢動脈疾患などは特に注意します。
選択肢の確認
1.誤り。
大動脈弁狭窄症では左室から大動脈への駆出が障害されます。IABPの効果は限定的になり得ますが、この問題で禁忌として最も重要なのは大動脈弁閉鎖不全症です。
2.正しい。
大動脈弁閉鎖不全症では、拡張期に大動脈から左室へ血液が逆流します。IABPにより拡張期圧が上昇すると逆流が増悪するため禁忌です。
3.誤り。
僧帽弁狭窄症は左房から左室への流入障害です。IABPの代表的禁忌としては、大動脈弁閉鎖不全症を優先して覚えます。
4.誤り。
僧帽弁閉鎖不全症は左室から左房への逆流です。IABPにより左室後負荷が軽減されると、状況によっては逆流軽減方向に働くこともあります。禁忌として最も適切ではありません。
5.誤り。
三尖弁閉鎖不全症は右室から右房への逆流です。IABPは主に左心系と大動脈圧に作用する補助循環であり、この問題の禁忌としては不適切です。
覚えるポイント
- IABPは拡張期にバルーン拡張、収縮直前にバルーン収縮します。
- 拡張期バルーン拡張により、冠血流が増加します。
- 収縮直前の収縮により、左室後負荷が軽減します。
- 大動脈弁閉鎖不全症では逆流が悪化するため禁忌です。
- IABPでは、大動脈解離や重度末梢動脈疾患にも注意します。