37PM67|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
量規定調節換気中の患者の気道内圧低下の原因として誤っているのはどれか。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、量規定調節換気中の気道内圧変化が問われています。
量規定換気では、設定した換気量を送るため、気道内圧は患者の肺コンプライアンス、気道抵抗、リークの有無によって変化します。
気道内圧が低下する原因としては、次のようなものがあります。
- 肺コンプライアンスの改善
- 気道抵抗の低下
- 回路リーク
- カフリーク
一方、気管チューブ先端が片肺へ移動すると、換気される肺が片側に限られ、気道内圧は一般に上昇しやすくなります。
解説
量規定調節換気では、人工呼吸器は設定した一回換気量を送ろうとします。
同じ換気量を送る場合でも、肺が硬い、気道が狭い、回路が閉塞しているなどの条件では、必要な圧が高くなります。
逆に、肺が広がりやすくなる、気道抵抗が下がる、回路やカフから漏れがある場合には、気道内圧は低下しやすくなります。
無気肺が改善すると、虚脱していた肺胞が開き、肺コンプライアンスが改善します。その結果、同じ換気量を送るために必要な圧が下がります。
気管支攣縮が軽快すると、気道抵抗が低下します。そのため、気道内圧は下がります。
呼吸器回路からのガス漏れや気管チューブカフからの空気漏れでは、送気したガスが患者肺へ十分に届かず、測定される気道内圧が低下します。
一方、気管チューブ先端が片肺に進むと、片肺挿管になります。片側肺だけに換気が入るため、換気可能な肺容量が減り、コンプライアンスが低下したような状態になります。その結果、気道内圧は低下ではなく上昇しやすくなります。
呼吸療法での注意点
気道内圧低下アラームでは、リーク、回路外れ、カフ漏れ、換気量低下をまず確認します。気道内圧上昇では、チューブ閉塞、片肺挿管、気管支攣縮、痰詰まり、コンプライアンス低下を考えます。
選択肢の確認
1.原因として該当します。
無気肺が改善すると肺コンプライアンスが改善し、同じ換気量を送るために必要な気道内圧は低下します。
2.原因として該当します。
気管支攣縮が軽快すると気道抵抗が低下します。そのため、気道内圧は低下しやすくなります。
3.原因として該当します。
呼吸器回路からガス漏れがあると、圧が十分にかからず、気道内圧が低下します。低圧アラームの原因になります。
4.正答。原因としては誤りです。
気管チューブ先端が片肺へ移動すると、片肺挿管となります。換気される肺容量が減り、同じ換気量を入れるための圧は上昇しやすくなります。気道内圧低下の原因としては不適切です。
5.原因として該当します。
気管チューブのカフから空気漏れがあると、送気ガスが漏れて気道内圧が低下します。換気量不足にも注意が必要です。
覚えるポイント
- 量規定換気では、同じ換気量を送るための圧が患者状態で変化します。
- コンプライアンス改善では気道内圧が低下します。
- 気道抵抗低下でも気道内圧が低下します。
- 回路リークやカフリークでは気道内圧が低下します。
- 片肺挿管では、気道内圧は上昇しやすくなります。