37PM64|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
人工呼吸器の異常と有害事象との組合せで誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、人工呼吸器の異常と起こり得る有害事象の対応が問われています。
人工呼吸器では、回路、弁、加温加湿器、酸素濃度、アラームなどの異常が患者安全に直結します。
この問題では「誤っている組合せ」を選びます。
解説
人工呼吸器管理では、異常がどのような生理学的変化を起こすかを考えることが重要です。
呼気弁が十分に開かないと、呼気がうまく排出されず、肺内に空気が残りやすくなります。その結果、気道内圧上昇、エアトラッピング、圧損傷などにつながる可能性があります。
呼吸流路が屈曲すると、吸気や呼気の流れが妨げられます。換気量低下や気道内圧上昇などの換気異常を起こします。
呼吸回路のリークでは、設定した換気量が患者に届かず、低換気を起こしやすくなります。低換気では二酸化炭素が排出されにくくなるため、問題になりやすいのは高二酸化炭素血症です。したがって、「低二酸化炭素血症」との組合せは誤りです。
加温加湿器が停止すると、吸気ガスが乾燥します。気道分泌物が乾燥して硬くなり、痰の喀出困難や気道閉塞につながります。
吸入気酸素濃度が異常に高い状態が続くと、酸素中毒のリスクがあります。特に高濃度酸素の長時間投与では注意が必要です。
呼吸療法での注意点
人工呼吸器トラブルでは、まず患者を見ます。SpO₂、胸郭挙上、呼吸音、気道内圧、換気量、回路接続、リーク、アラーム内容を同時に確認します。
選択肢の確認
1.記述としては正しい。
呼気弁の開放不全では呼気が妨げられ、肺内圧が上がりやすくなります。圧損傷のリスクがあります。
2.記述としては正しい。
呼吸流路の屈曲ではガスの流れが妨げられ、換気量低下や気道内圧異常などの換気異常を起こします。
3.正答。記述としては誤り。
呼吸回路のリークでは、換気量が不足しやすくなります。二酸化炭素の排出が低下し、高二酸化炭素血症をきたしやすいため、低二酸化炭素血症との組合せは不適切です。
4.記述としては正しい。
加温加湿器が停止すると吸気ガスが乾燥し、喀痰が硬化しやすくなります。気道閉塞にも注意が必要です。
5.記述としては正しい。
吸入気酸素濃度が異常に高い状態が続くと、酸素中毒のリスクがあります。必要最小限のFIO₂で目標酸素化を保つことが重要です。
覚えるポイント
- 回路リークでは換気量不足により、二酸化炭素貯留に注意します。
- 呼気弁異常ではエアトラッピングや圧損傷に注意します。
- 回路屈曲は換気異常の原因になります。
- 加温加湿不足では喀痰硬化や気道閉塞に注意します。
- 高濃度酸素の長時間投与では酸素中毒に注意します。