37PM46|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
図のように、真空中に置かれた無限に長い直線状導体 A、B、C に電流 I[A]を流したところ、導体 A に x 軸方向の力が働いた。導体 A の長さ 1 m の部分にかかる電磁力の大きさ[N]はどれか。 ただし、A、B、C は、xy 平面上の y 軸と平行に距離 a[m]を隔てて置かれており、真空の透磁率を μ0[H/m]とする。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、平行な直線状導体に流れる電流どうしの電磁力が問われています。
平行導体に流れる電流には、次の関係があります。
- 同じ向きの電流:引き合う
- 反対向きの電流:反発し合う
導体Aに働く力は、導体Bから受ける力と導体Cから受ける力を合成して求めます。
図で見るポイント
図では、AとBの電流はどちらも下向きです。したがってAはBに引かれ、+x方向の力を受けます。
一方、Cの電流は上向きで、Aとは反対向きです。したがってAはCから反発され、-x方向の力を受けます。
解説
無限に長い平行導体に電流 I1、I2 が流れるとき、距離 d だけ離れた2本の導体間に働く単位長さあたりの力は、次の式で表されます。
- F / L = μ0 I1 I2 / (2πd)
この問題では、すべての電流の大きさは I です。
導体Aの長さ1 mに働く力を求めるので、単位長さあたりの力をそのまま1 m分の力として扱えます。
1. 導体Bから導体Aに働く力
AとBの距離は a です。
AとBの電流はどちらも下向きで、同じ向きです。
同じ向きの電流どうしは引き合うため、AはBの方向、つまり +x方向 に力を受けます。
大きさは、
- FAB = μ0 I² / (2πa)
です。
2. 導体Cから導体Aに働く力
AとCの距離は 2a です。
Aの電流は下向き、Cの電流は上向きなので、反対向きです。
反対向きの電流どうしは反発するため、AはCから遠ざかる方向、つまり -x方向 に力を受けます。
大きさは、
- FAC = μ0 I² / (2π × 2a)
- FAC = μ0 I² / (4πa)
です。
3. 合力を求める
+x方向を正として、Aに働く合力を求めます。
- F = FAB - FAC
- F = μ0 I² / (2πa) - μ0 I² / (4πa)
- F = 2μ0 I² / (4πa) - μ0 I² / (4πa)
- F = μ0 I² / (4πa)
したがって、導体Aに働く力は +x方向に μ0I²/(4πa) です。
よって、選択肢4が正答です。
ひっかけポイント
AとCの距離は a ではなく 2a です。
Bからの力とCからの力は向きが逆なので、単純に足すのではなく、符号をつけて合成します。
選択肢の確認
1.誤り。
-3μ0I²/(4πa) は、向きも大きさも一致しません。Bからの引力は +x方向、Cからの反発力は -x方向であり、合力は +x方向です。
2.誤り。
-μ0I²/(4πa) は大きさだけ見ると近いですが、向きが逆です。導体Bから受ける +x方向の力の方が、導体Cから受ける -x方向の力より大きいため、合力は +x方向です。
3.誤り。
Aに働く力は0ではありません。Bからの力とCからの力は逆向きですが、距離が異なるため大きさが等しくありません。
4.正しい。
Bからは +x方向に μ0I²/(2πa)、Cからは -x方向に μ0I²/(4πa) の力を受けます。合力は +x方向に μ0I²/(4πa) です。
5.誤り。
3μ0I²/(4πa) は、Bからの力とCからの力を同じ向きとして足した場合に近い誤りです。実際には、AとCは反対向きの電流なので反発し、Aには -x方向の力として働きます。
覚えるポイント
- 平行導体では、同じ向きの電流は引き合う。
- 平行導体では、反対向きの電流は反発し合う。
- 単位長さあたりの力は F/L = μ0I1I2/(2πd) です。
- 距離が大きいほど、導体間の力は小さくなります。
- 合力を求めるときは、力の向きと距離を必ず確認します。