37AM46|第37回 臨床工学技士国家試験 過去問
図 1 のように、真空中に置かれた半径 R の円形の平行平板電極からなるキャパシタの静電容量を C₀ とする。図 2 のように、この電極間に半径 R/2、比誘電率 7 の円柱誘電体を隙間なく挿入したときの静電容量 C₁ はどれか。 ただし、電極間距離は変わらず、端部の影響(端効果)は無視できるものとする。

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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、平行平板キャパシタに誘電体を部分的に挿入した場合の静電容量が問われています。
図2では、電極間の一部だけに比誘電率7の円柱誘電体が入っています。電極間距離は同じなので、誘電体が入った部分と真空のままの部分を、並列接続された2つのキャパシタとして考えるのがポイントです。
図で見るポイント
図1は全体が真空の平行平板キャパシタです。図2では、中央の半径 R/2 の円柱部分だけに誘電体が入り、その外側は真空のままです。上板と下板は共通なので、中央部分と外側部分には同じ電圧がかかります。
解説
平行平板キャパシタの静電容量は、次の式で表されます。
- C = ε × S / d
ここで、
- ε:誘電率
- S:電極面積
- d:電極間距離
図1では、半径 R の円形電極なので面積は、
- S = πR²
真空中の静電容量 C₀ は、
- C₀ = ε₀ × πR² / d
です。
図2では、半径 R/2 の円柱誘電体が電極間に隙間なく入っています。
誘電体が入った部分の面積は、
- S誘電体 = π × (R/2)²
- S誘電体 = πR² / 4
つまり、全体の面積の 1/4 です。
残りの真空部分の面積は、
- S真空 = πR² - πR² / 4
- S真空 = 3πR² / 4
つまり、全体の面積の 3/4 です。
中央の誘電体部分と外側の真空部分は、同じ電極間に並んで存在しているため、静電容量は足し合わせます。
真空部分の静電容量は、
- C真空 = 3/4 C₀
誘電体部分は、比誘電率が7なので、同じ面積の真空部分に比べて静電容量が7倍になります。
- C誘電体 = 7 × 1/4 C₀
- C誘電体 = 7/4 C₀
したがって、全体の静電容量 C₁ は、
- C₁ = C真空 + C誘電体
- C₁ = 3/4 C₀ + 7/4 C₀
- C₁ = 10/4 C₀
- C₁ = 5/2 C₀
よって、選択肢4が正答です。
ひっかけポイント
誘電体が電極全体に入っているわけではありません。半径 R/2 なので、面積は 1/2 ではなく 1/4 になります。半径と面積の関係を間違えないことが重要です。
選択肢の確認
1.誤り。
4/5 C₀ ではありません。誘電体を挿入すると、その部分の静電容量は増加するため、全体の静電容量が C₀ より小さくなるのは不適切です。
2.誤り。
3/2 C₀ は、誘電体部分の面積や比誘電率の反映が不十分です。誘電体部分は全体面積の1/4で、比誘電率7として計算します。
3.誤り。
2C₀ は近い値ですが、真空部分 3/4 C₀ と誘電体部分 7/4 C₀ を足すと、合計は 10/4 C₀ になります。つまり 2C₀ ではなく 5/2 C₀ です。
4.正しい。
誘電体部分は 7/4 C₀、真空部分は 3/4 C₀ です。合計すると 5/2 C₀ になります。
5.誤り。
5C₀ は、誘電体が入った部分の面積を過大に見積もっています。比誘電率7の誘電体が入っているのは、全体の1/4の面積だけです。
覚えるポイント
- 平行平板キャパシタの静電容量は C = εS/d です。
- 半径が R/2 になると、面積は 1/4 になります。
- 電極間の一部に誘電体が入る場合は、面積で分けて並列キャパシタとして考えます。
- 比誘電率7の部分は、同じ形状の真空部分に比べて静電容量が7倍です。
- この問題では、C₁ = 3/4 C₀ + 7/4 C₀ = 5/2 C₀ です。