9AM12|第9回 公認心理師国家試験 過去問
不随意運動の抑制や筋緊張の調整、抗精神病薬による錐体外路症状などに関与する脳の領域として、最も適切なものを 1 つ選べ。
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正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題では、運動調整に関わる脳部位としての大脳基底核が問われています。
手がかりは、不随意運動、筋緊張、抗精神病薬による錐体外路症状です。
解説
大脳基底核は、運動の開始、抑制、調整、筋緊張の調整に関わる脳の領域です。尾状核、被殻、淡蒼球などを含む神経回路が、運動のスムーズな調整に関係します。
大脳基底核の機能に障害が生じると、運動が過剰に出る、動きが少なくなる、筋緊張が変化するなどの症状が生じます。パーキンソン病やハンチントン病などの運動症状とも関係します。
また、抗精神病薬はドパミン受容体を遮断する作用をもつものがあり、その影響で錐体外路症状が出ることがあります。錐体外路症状には、パーキンソニズム、アカシジア、急性ジストニア、遅発性ジスキネジアなどがあります。
国家試験ではここを押さえる
錐体外路症状、不随意運動、筋緊張の調整が出たら、大脳基底核を想起します。
公認心理師は薬物療法を実施する職種ではありませんが、医療領域では薬の副作用や身体症状に気づき、医師、看護師、薬剤師と連携する視点が必要です。心理面だけでなく、身体症状や薬剤の影響を含めてアセスメントすることが大切です。
選択肢の確認
1.脳幹
判定:誤り。
脳幹は、中脳、橋、延髄などを含み、呼吸、循環、覚醒水準、反射など生命維持に関わる機能を担います。運動にも関わりますが、本問の不随意運動、筋緊張、錐体外路症状に最も関係する領域としては大脳基底核が適切です。
2.帯状回
判定:誤り。
帯状回は、感情、注意、動機づけ、痛みの情動的側面などに関わる領域です。本問の錐体外路症状や筋緊張の調整の中心としては適切ではありません。
3.島皮質
判定:誤り。
島皮質は、内臓感覚、身体感覚、情動、自律神経反応、味覚などに関わります。不随意運動の抑制や抗精神病薬による錐体外路症状に最も関与する領域ではありません。
4.大脳皮質
判定:誤り。
大脳皮質は、感覚、運動、認知、言語、思考など多様な機能を担います。運動野は随意運動に関わりますが、本問で強調されている不随意運動、筋緊張、錐体外路症状には大脳基底核がより直接的に関係します。
5.大脳基底核
判定:最も適切。
大脳基底核は、運動の抑制や調整、筋緊張の調整に関わります。抗精神病薬による錐体外路症状とも関連が深く、本問の説明に合致します。
覚えるポイント
- 大脳基底核は、運動の調整、不随意運動、筋緊張に関わります。
- 抗精神病薬の副作用として、錐体外路症状が問題になることがあります。
- 錐体外路症状には、パーキンソニズム、アカシジア、ジストニア、ジスキネジアなどがあります。
- 公認心理師も、薬の副作用が疑われる身体症状に気づいたら医療職と連携します。