8AM77|第8回 公認心理師国家試験 過去問
産業・労働領域-02 復職支援・リワーク・休職
30 代の男性A、技術職。担当していた製品のトラブル対応などによる負荷が重なり、うつ病の診断により半年前から休職している。3か月前から抑うつ症状は改善し、睡眠リズムや日中の活動も安定している。2か月前から、通院先医療機関が運営するリワークセンターに通い始め、その後の経過も順調である。今回、主治医による職場復帰可能の診断書が提出された。Aも職場復帰の意向を示しており、最近は業務に関する書籍を読むなど準備に取り組んでいる。 ``` 改訂心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(令和2年、厚生労働省)に基づいて、この段階で事業者が行う対応として、正しいものを2つ選べ。
2つ選択
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正解: 1・5
## 正答
1、5
## この問題のポイント
この問題では、心の健康問題で休業した労働者について、主治医から職場復帰可能の診断書が提出された段階で、事業者が行うべき対応が問われています。
2つ選ぶ問題なので、個別の職場復帰判断と職場復帰プラン作成を押さえます。
## 解説
Aはうつ病により半年前から休職していますが、3か月前から抑うつ症状は改善し、睡眠リズムや日中活動も安定しています。リワークセンターにも通い、経過は順調です。今回、主治医による職場復帰可能の診断書が提出され、A本人も職場復帰の意向を示しています。
この段階で事業者は、主治医の診断書だけで自動的に復職を決定するのではなく、必要な情報を収集し、職場で求められる業務遂行能力や就業上の配慮の必要性を踏まえて、職場復帰の可否を判断します。
また、職場復帰が可能と判断される場合には、復帰時期、業務内容、勤務時間、残業の扱い、通院への配慮、上司や産業保健スタッフの支援、再発予防などを含む**職場復帰プラン**を作成します。
一方、事業場職場復帰支援プログラムは、個別のAの復職段階で新たに策定するものではなく、事業場としてあらかじめ整備しておく仕組みです。休業の最長期間や傷病手当金の説明は休業開始時や休業中の情報提供として重要ですが、本問の段階で最も中心となる対応ではありません。
> 産業・労働領域のポイント
> 職場復帰では、主治医の診断書、本人の意向、産業医の意見、職場で求められる業務遂行能力、職場環境を総合して判断します。
## 選択肢の確認
1.Aの職場復帰プランを作成する。
判定:正しい。
職場復帰が検討される段階では、復帰時期、勤務条件、業務内容、支援体制、再発予防などを含む個別の職場復帰プランを作成します。Aへの対応として適切です。
2.事業場職場復帰支援プログラムを策定する。
判定:誤り。
事業場職場復帰支援プログラムは、事業場として職場復帰支援を進めるためにあらかじめ整備しておく仕組みです。A個人の復帰可能診断書が出たこの段階で行う個別対応としては、職場復帰プラン作成が適切です。
3.社内規則に基づいた休業の最長期間をAに説明する。
判定:誤り。
休業の最長期間などの説明は、休業開始時や休業中に重要な情報提供です。本問ではすでに職場復帰可能の診断書が提出されており、この段階で優先される対応ではありません。
4.傷病手当金の制度や申請方法について、Aに説明する。
判定:誤り。
傷病手当金の説明は、休業中の生活保障に関する情報提供として重要です。しかし本問は職場復帰可能の診断書が提出された段階であり、復職可否判断と職場復帰プラン作成が中心です。
5.必要な情報を収集し、Aの職場復帰の可否を判断する。
判定:正しい。
事業者は、主治医の診断書、本人の状態、産業医等の意見、職場で求められる業務遂行能力、就業上の配慮の必要性などを踏まえて、職場復帰の可否を判断します。
## 覚えるポイント
* 職場復帰可能の診断書が出ても、事業者は必要な情報を集めて復帰可否を判断します。
* 復帰に向けて、個別の**職場復帰プラン**を作成します。
* 職場復帰支援では、本人、主治医、産業医、事業場内産業保健スタッフ、職場が連携します。