7AM76第7回 公認心理師国家試験 過去問

教育領域-06 スクールカウンセリング・教育相談

[7AM76] 24 歳の男性A、中学2年生の担任教師。Aは、担任するクラスの生徒Bについて、スクールカウンセラーCに相談した。Aによると、Bは新年度当初から孤立傾向があり、時折元気がない様子もみられた。その一方、Bは授業を休まず、学校生活に適応しようと努力していた。AもBを励ましつつ様子をみてきた。しかし、先週、養護教諭がBの腕かみの痕跡を見つけ、即座にBから話を聞き対応した。その対応でBは落ち着き、少し元気を取り戻した。Aは自傷行為をする生徒を指導することが初めてで、今後どのようにBと関わっていけばよいか悩んでいる。 CのAへのコンサルテーションにおいて、最初に含めるべき内容として、適切なものを2つ選べ。

2つ選択
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正解: 1・5

正答

1、5

この問題のポイント

この問題では、自傷行為が見つかった生徒について、スクールカウンセラーが担任教師へ最初に行うコンサルテーションが問われています。

事例のポイントは、Bに孤立傾向と元気のなさがあり、腕かみの痕跡が見つかり、担任Aが今後の関わり方に不安を感じている点です。

解説

自傷行為は、単に注意を引くための行動や問題行動として片づけるべきではありません。つらさを調整する手段、言葉にならない苦痛の表現、対人関係上の孤立、抑うつ、不安、自殺リスクなどと関連する場合があります。

そのため、最初のコンサルテーションでは、担任Aに自傷行為の基本的な理解を共有し、過度に叱責したり、安易に約束を取りつけたりしないよう支援することが重要です。

また、Bの状態を一人の教師の印象だけで判断せず、Aと養護教諭の話を基に、心理状態、自傷行為の頻度、きっかけ、機能、リスク、孤立状況、支援資源をアセスメントしながら、Bの置かれている状況を共有する必要があります。

教育領域のポイント
自傷行為が見つかったときは、すぐに禁止や約束を求めるのではなく、安全確認、心理状態の把握、支援体制づくりを優先します。

公認心理師としての注意点
自傷行為では、自殺リスクの確認も重要です。ただし、自傷行為そのものを罰したり、本人を追い詰める関わりは避けます。

選択肢の確認

1.自傷行為の基本的な理解の仕方を説明する。
判定:正しい。
担任Aは自傷行為をする生徒への対応が初めてで不安を感じています。まず、自傷行為の背景、機能、リスク、してはいけない対応などを基本的に理解してもらうことが重要です。

2.クラス集団作りのための心理教育プログラムの実施を提案する。
判定:誤り。
クラス集団への心理教育は、将来的に検討されることがあります。しかし、現時点で最初に必要なのは、Bの安全と心理状態の把握、担任への自傷行為の理解支援です。クラス全体への介入を最初に提案するのは優先度が低いです。

3.自傷行為をしない約束を取りつけるよう、Bとよく話し合ってもらう。
判定:誤り。
自傷行為をしない約束を一方的に取りつけることは、Bを追い詰めたり、次に自傷したときに相談しにくくさせたりする可能性があります。まずは背景理解、安全確認、支援関係づくりが重要です。

4.AからBに、学校生活に適応するため、引き続き努力するように伝えてもらう。
判定:誤り。
Bはすでに授業を休まず学校生活に適応しようと努力しています。さらに努力を求めるだけでは、孤立や苦痛を深める可能性があります。必要なのは、努力を促すことより、苦痛の理解と支援です。

5.Aと養護教諭の話を基に、Bの心理状態や自傷行為に関するアセスメントをしながら、Bの置かれている状況を共有する。
判定:正しい。
担任と養護教諭の情報を基に、Bの心理状態、自傷行為の背景、リスク、学校での孤立状況をアセスメントし、支援の方向性を共有することは、最初に含めるべき重要な内容です。

覚えるポイント

  • 自傷行為では、禁止や約束よりも、理解、アセスメント、安全確認が優先されます。
  • 教師へのコンサルテーションでは、自傷行為の基本理解を共有します。
  • 担任、養護教諭、スクールカウンセラーが連携し、生徒の状況を多面的に把握します。

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