7AM21|第7回 公認心理師国家試験 過去問
C. R. Rogers が提唱したセラピーによるパーソナリティ変化の必要十分条件に含まれるものを1つ選べ。
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正解: 4
正答
4
この問題のポイント
この問題では、C. R. Rogers の来談者中心療法における、パーソナリティ変化の必要十分条件が問われています。
特に重要なのは、セラピスト側の態度条件である 一致、無条件の肯定的配慮、共感的理解 です。
解説
C. R. Rogers は、クライエントに建設的なパーソナリティ変化が生じるための条件を示しました。
代表的には、次のような条件が含まれます。
- セラピストとクライエントが心理的接触を持っている。
- クライエントは不一致の状態にあり、傷つきやすさや不安を抱えている。
- セラピストは関係の中で一致している。
- セラピストはクライエントに対して無条件の肯定的配慮を経験している。
- セラピストはクライエントの内的照合枠を共感的に理解している。
- その共感的理解や無条件の肯定的配慮が、クライエントに少なくともある程度伝わっている。
本問では、選択肢4の「クライエントに対して無条件の肯定的配慮を経験している」が、Rogers の条件に含まれます。
ひっかけポイント
Rogers の共感は、クライエントと同一化することではありません。クライエントの内的世界を「あたかも自分のことのように」理解しつつ、セラピスト自身としての距離を保つことが重要です。
選択肢の確認
1.セラピストは、セラピスト自身の内的照合枠を理解している。
判定:適切とはいえない。
Rogers の条件で重要なのは、セラピストがクライエントの内的照合枠を共感的に理解することです。セラピスト自身の内的照合枠の理解も自己一致には関係しますが、この表現は必要十分条件の中心的な記述としては適切ではありません。
2.セラピストとクライエントが、相互に共感的に理解し合っている。
判定:適切とはいえない。
Rogers の条件では、セラピストがクライエントを共感的に理解し、それがクライエントに伝わることが重視されます。セラピストとクライエントが相互に共感的に理解し合うことが条件として示されているわけではありません。
3.セラピストは、クライエントとの関係の中で不一致の状態にある。
判定:適切とはいえない。
セラピストは、関係の中で一致していることが必要とされます。不一致の状態にあるのは、変化を必要としているクライエント側の条件として説明されます。
4.セラピストは、クライエントに対して無条件の肯定的配慮を経験している。
判定:正しい。
Rogers の必要十分条件に含まれる重要な態度条件です。クライエントを評価や条件づけによって受け入れるのではなく、ありのままの存在として尊重する姿勢を意味します。
5.セラピストは、クライエントと自分をできる限り同一視し、その経験をクライエントに伝えようとしている。
判定:適切とはいえない。
Rogers の共感的理解は、クライエントと同一化することではありません。クライエントの主観的世界を理解しながらも、セラピスト自身としての境界を保つ必要があります。
覚えるポイント
- Rogers の態度条件は、一致、無条件の肯定的配慮、共感的理解です。
- 無条件の肯定的配慮は、クライエントを条件つきで評価せず尊重する態度です。
- 共感的理解は同一化ではなく、クライエントの内的照合枠を理解することです。