38Q42|第38回 介護福祉士国家試験 過去問
次の記述のうち、介護が必要な利用者への口腔{こうくう}ケアとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
口腔ケアでは、誤嚥しにくい姿勢、歯垢を落とすブラッシング、口腔粘膜に用いる器具の扱い、義歯を外して行う清掃を区別します。うがいは食べかすを流す助けにはなりますが、歯面に付着した歯垢を十分に除去するには、歯ブラシによる機械的な清掃が必要です。
解説
介護が必要な利用者の口腔ケアでは、最初に全身状態、咳やむせ、嚥下状態、口腔内の出血・腫れ・乾燥、義歯の有無を確認し、実施内容を説明して同意を得ます。姿勢は、できるだけ座位または上体を起こした姿勢とし、顔を横に向け、顎が上がらないように整えます。
歯は広い範囲を一度にこするのではなく、歯ブラシを適度な弱い力で当て、1、2本ずつ小刻みに磨きます。特に奥歯、歯間、歯と歯肉の境目は歯垢が残りやすいため、順序を決めて丁寧に行います。
スポンジブラシは口腔粘膜の清拭や乾燥した口腔内を潤すために用います。適度に湿らせ、誤嚥を防ぐため余分な水分を除いて使います。義歯がある場合はあらかじめ外し、口腔内と義歯を別々に清掃します。口腔ケア中に咳き込みやむせが生じた場合は中止し、安全を確保して医療職へ連絡します。出血、歯肉の腫れ、歯のぐらつきなども報告が必要です。
選択肢の確認
1.仰臥位{ぎょうがい}(背臥位{はいがい})で行う。
適切ではありません。 基本は、できるだけ座位または上体を起こした姿勢にし、顔を横へ向け、顎が上がらないようにします。上体を起こせない場合に仰臥位を用いることはありますが、その場合も顔を横へ向けるなどの誤嚥予防が必要であり、単に仰臥位で行うという説明は不十分です。
2.歯垢{しこう}を除去するためにうがいをしてもらう。
誤りです。 うがいは口の中の食べかすを取り除く助けになりますが、歯面に付着した細菌の塊である歯垢は、歯ブラシなどで機械的に除去します。
3.歯ブラシで歯を1、2本ずつ磨く。
正しいです。 歯を1、2本ずつ小刻みに丁寧に磨くと、歯面や歯肉との境目を確認しながら磨き残しを減らせます。強くこすらず、利用者の状態に合う力で行います。
4.スポンジブラシは乾いた状態で使用する。
誤りです。 乾いたままでは、乾燥した口腔粘膜を傷つけるおそれがあります。水やぬるま湯で適度に湿らせ、余分な水分を除いてから使用します。
5.部分床義歯(局部床義歯)はつけたまま行う。
誤りです。 部分床義歯はあらかじめ外し、残っている歯や義歯が接する粘膜を観察・清掃します。義歯も流水下で義歯用ブラシなどを用いて別に清掃します。
覚えるポイント
- 基本姿勢は、できるだけ上体を起こし、顔を横へ向け、顎を上げない。
- うがいは主に食べかす、歯垢はブラッシングで除去する。
- 歯ブラシは適度な弱い力で、1、2本ずつ小刻みに動かす。
- スポンジブラシは適度に湿らせ、余分な水分を除く。
- 義歯は外し、口腔内と義歯を別々に清掃する。