38Q19|第38回 介護福祉士国家試験 過去問
障害者虐待防止に関する次の記述のうち、適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 5
正答
5.虐待を発見した障害者福祉施設従事者が通報した場合、業務上の守秘義務違反にはならない。
この問題のポイント
障害者虐待防止法について、虐待の類型、通報先、対象となる加害者、行政の調査権限、守秘義務との関係を見分ける問題です。
虐待は、確実な証拠がそろってから通報するものではありません。虐待を受けたと思われる障害者を発見した段階で、定められた窓口へ速やかに通報し、安全確保と事実確認につなげます。
解説
障害者虐待防止法は、養護者による虐待、障害者福祉施設従事者等による虐待、使用者による虐待を対象としています。身体的虐待だけでなく、性的虐待、心理的虐待、放棄・放置、経済的虐待も含まれます。
養護者による虐待を受けたと思われる障害者を発見した場合の通報先は市町村です。都道府県へ直接通報するという記述ではありません。
著しく拒絶的な対応や、侮辱的な言動によって強い心理的苦痛を与える行為は、心理的虐待に当たります。身体への暴力を伴わないからといって、虐待ではないとは限りません。
行政は、通報を受けた後、障害者の安全確認や事実確認を行い、必要に応じて関係法令に基づく報告徴収や立入調査、指導、処分などを行うことができます。無条件に自由な立入りができるという意味ではありませんが、法的根拠に基づく調査が禁止されているわけではありません。
障害者福祉施設従事者等が虐待を受けたと思われる障害者を発見して通報することは、法律上の通報義務に基づく行為です。そのため、業務上の守秘義務に関する規定は、正当な通報を妨げるものとして解釈されません。
介護実践でのポイント
虐待が疑われるときは、本人の安全を確保し、見聞きした事実を客観的に記録して、施設内の手順と法定の窓口に従って速やかに通報します。介護福祉職だけで真偽を断定したり、当事者を独断で追及したりしません。
選択肢の確認
1.養護者による虐待が疑われる障害者を発見した場合、都道府県へ通報する義務がある。
誤り。
養護者による障害者虐待を受けたと思われる人を発見した場合の通報先は、市町村です。
2.著しく拒絶的な対応は身体的虐待に当てはまる。
誤り。
著しく拒絶的な対応によって心理的な苦痛を与える行為は、心理的虐待に当たります。身体的虐待とは、暴力などによって身体に傷害を与える行為などです。
3.使用者による障害者虐待は含まれない。
誤り。
障害者虐待防止法は、養護者、障害者福祉施設従事者等、使用者による虐待を対象としています。
4.行政職員が障害者福祉施設等に、立ち入り調査を行うことは許されていない。
誤り。
行政は、虐待の防止と障害者の保護のため、関係法令に基づいて報告徴収、事実確認、立入検査などを行うことができます。
5.虐待を発見した障害者福祉施設従事者が通報した場合、業務上の守秘義務違反にはならない。
正しい。
虐待を受けたと思われる障害者を発見した従事者には通報義務があります。正当な通報は、業務上の守秘義務違反にはなりません。
覚えるポイント
障害者虐待は、養護者、施設従事者等、使用者によるものを対象とします。
養護者による虐待の通報先は市町村です。
守秘義務を理由に通報を控えず、「虐待を受けたと思われる」段階で速やかに通報します。