37Q73|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次のうち、結核(tuberculosis)の予防対策に該当するものとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4.年に1回の胸部X線検査
この問題のポイント
結核は、主に空気感染によって広がる感染症です。予防には、定期健康診断による早期発見、症状がある場合の早期受診、換気、適切な感染防護などが重要です。
接触感染への対策や、別の病原体を対象とするワクチンと混同しないことがポイントです。
解説
結核は、肺結核患者の咳などによって空気中に放出された結核菌を含む微細な飛沫核を吸い込むことで感染します。発症者を早期に発見し、適切な治療につなげることは、本人の重症化を防ぐだけでなく、周囲への感染拡大を防ぐことにもつながります。
胸部X線検査は、肺に結核を疑う変化がないかを調べる代表的な検査です。社会福祉施設などの従事者や対象となる入所者には、感染症法に基づく毎年度の定期健康診断が定められています。したがって、年に1回の胸部X線検査は、結核の早期発見を目的とする予防対策に該当します。
ただし、胸部X線検査だけで結核を確定するわけではありません。異常がみられた場合や結核が疑われる場合には、喀痰検査などの詳しい検査が必要です。また、高齢者では典型的な咳が目立たず、発熱、食欲低下、体重減少、活気の低下などが現れることもあるため、日常の変化にも注意します。
ひっかけポイント
結核は空気感染であり、便座やリネンを介した接触が主な感染経路ではありません。「感染症対策だから消毒や洗濯」と一括りにせず、感染経路に応じた対策を選びます。
介護実践でのポイント
長引く咳や痰、微熱、食欲低下、体重減少などがみられた場合は、年1回の健診を待たず、看護職や医師へ速やかに報告します。結核が疑われるときは、換気やマスクなど施設の感染対策手順に従い、本人を責めたり不必要に孤立させたりしない配慮も必要です。
選択肢の確認
1.便座のアルコール消毒
誤りです。 結核は主に空気感染するため、便座を介した接触が主要な感染経路ではありません。環境を清潔に保つことは大切ですが、便座のアルコール消毒は結核に対する中心的な予防対策ではありません。
2.肺炎球菌ワクチンの接種
誤りです。 肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌による感染症を予防するためのものです。結核菌による結核を予防するワクチンではありません。結核予防に用いられるワクチンはBCGです。
3.紫外線を避けた生活
誤りです。 紫外線を避けて生活することは、結核の予防対策には該当しません。医療施設などで専門的な紫外線照射装置が空気中の病原体対策に用いられる場合はありますが、日常生活で紫外線を避けることとは別です。
4.年に1回の胸部X線検査
正しいです。 定期的な胸部X線検査は、肺結核を早期に発見して治療につなげ、周囲への感染拡大を防ぐための重要な予防対策です。異常があれば、喀痰検査などによる精密検査を行います。
5.50℃以上の温水によるリネン類の洗濯
誤りです。 結核は主に空気感染するため、リネン類の洗濯を中心とした対策では感染経路に対応できません。早期発見、換気、咳エチケット、状況に応じたマスクの使用などが重要です。
覚えるポイント
- 結核の主な感染経路は空気感染である。
- 年1回の胸部X線検査は、結核の早期発見と感染拡大防止につながる。
- 異常所見や症状があれば、胸部X線検査だけで判断せず、喀痰検査などにつなげる。
- 高齢者では咳だけでなく、食欲低下、体重減少、微熱、活気の低下にも注意する。