37Q74|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次の記述のうち、利用者とのコミュニケーションの場面で用いる要約の技法として、適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4.話の内容を総合的にまとめて返し、利用者の気持ちを整理した。
この問題のポイント
「要約」は、利用者が話した内容や気持ちの要点を整理し、簡潔な言葉で利用者に返す技法です。
質問、共感、うなずき、自己覚知もコミュニケーションには重要ですが、それぞれ要約とは別の技法です。
解説
要約とは、利用者の話に含まれる出来事、考え、希望、心配、感情などから大切な部分をまとめ、介護福祉職が理解した内容を利用者に返すことです。例えば、「これまでのお話をまとめると、自宅で暮らし続けたい気持ちはあるけれど、夜の一人暮らしには不安もある、ということですね」のように伝えます。
要約によって、利用者は自分の話を整理しやすくなります。また、介護福祉職にとっても、自分の理解が利用者の意図と合っているかを確認できます。要約した内容を一方的に結論として扱わず、「このような理解でよいでしょうか」と本人に確かめることが重要です。
要約するときは、介護福祉職の価値判断を付け加えたり、本人が話していない内容を推測で補ったりしません。利用者が用いた言葉や表現を尊重し、話の中心となる内容と感情を簡潔に返します。
ひっかけポイント
相手の話をよく聞く行為が、すべて要約になるわけではありません。開かれた質問、共感、うなずき、要約は、それぞれ目的の異なるコミュニケーション技法です。
介護実践でのポイント
長い話や複数の希望が語られたときは、途中や最後に要約して認識を確かめます。本人の言葉を勝手に支援者側の結論へ置き換えず、訂正や補足ができる余地を残して返します。
選択肢の確認
1.開かれた質問をして、利用者の気持ちを明らかにした。
誤りです。 開かれた質問は、利用者が自分の言葉で自由に答えられるよう促す質問技法です。気持ちや経験を引き出すために有効ですが、話の内容をまとめて返す要約ではありません。
2.共感しながら話を聞き、利用者の気持ちを受け止めた。
誤りです。 利用者の立場や感情を理解しようとして受け止める共感的理解を示しています。重要な態度ですが、話の要点を整理して返す要約とは異なります。
3.話の途中でうなずき、利用者の気持ちに同意した。
誤りです。 うなずきは、話を聞いていることを伝え、発言を促す非言語的な反応です。また、気持ちを受け止めることと、その考えに無条件で同意することは同じではありません。いずれも要約の説明ではありません。
4.話の内容を総合的にまとめて返し、利用者の気持ちを整理した。
正しいです。 利用者が話した内容と気持ちの要点をまとめて返すことは、要約の技法です。本人が自分の考えを整理し、介護福祉職との認識のずれを確かめることにも役立ちます。
5.自己覚知を図り、利用者との人間関係の形成に努めた。
誤りです。 自己覚知とは、援助者が自分の価値観、感情、考え方の傾向などを理解することです。専門的な関係を築くために必要ですが、利用者の話をまとめて返す要約ではありません。
覚えるポイント
- 要約は、利用者の話の要点と感情を整理して返す技法である。
- 開かれた質問は話を引き出し、共感は気持ちを受け止め、うなずきは話を促す。
- 要約後は、自分の理解が正しいかを本人に確認する。
- 援助者の評価や決めつけを加えず、利用者自身の言葉と意向を尊重する。