37Q6|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
B介護老人福祉施設に、学校を卒業したばかりの元気なC介護福祉職が加わった。2か月後、ユニットリーダーが、「最近、C介護福祉職に笑顔が少ない。いつもとちがう様子だ」と、フォロワーであるD介護福祉職に話した。D介護福祉職はチームの一員として何ができるのかを考えた。 D介護福祉職が最初に行うフォロワーシップとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 2
正答
2.ユニットリーダーが気になっていることを詳しく聞く。
この問題のポイント
フォロワーシップとは、リーダーの指示を受けるだけでなく、チームの目的に向けて主体的に考え、リーダーを支えながら協働することです。
この問題では、「最初に行うこと」が問われています。情報が十分でない段階で励ましたり共有したりするのではなく、まずリーダーが何を観察し、何を心配しているのかを具体的に確認します。
解説
ユニットリーダーは、「最近、C介護福祉職に笑顔が少ない。いつもとちがう様子だ」と話しています。しかし、この情報だけでは、いつから、どの場面で、どのような変化があるのか、仕事上の負担や体調、安全上の問題があるのかはわかりません。
D介護福祉職が最初に行うべきことは、リーダーが気づいた具体的な状況を詳しく聞くことです。事実と推測を分けて情報を整理すると、C介護福祉職への声かけが必要なのか、業務負担を確認するのか、健康面への配慮や上司への相談が必要なのかを、チームとして適切に判断できます。
フォロワーシップでは、リーダーの考えを無条件に受け入れるのでも、リーダーを飛び越えて独断で行動するのでもありません。必要な質問をし、自分の観察や意見を伝え、チームの目的達成に向けて建設的に協力します。
C介護福祉職に「元気を出して」と励ますだけでは、本人が抱えている困りごとを話しにくくする場合があります。また、状況が確認できていない段階で多くのメンバーに共有すると、本人のプライバシーを損ない、憶測を広げるおそれがあります。施設長へすぐ指示を求めるのも、現場で確認できる情報を整理する前の対応です。介助方法を教えることも、C介護福祉職の変化が技術不足によるものだと根拠なく決めつけています。
ひっかけポイント
心配な人を見つけたとき、すぐに励ますことが最善とは限りません。まず事実を確認し、本人が話しやすい関わり方を考えることが必要です。
介護実践でのポイント
職員のいつもと異なる様子に気づいたときは、プライバシーに配慮しながら、観察した事実を整理します。本人に声をかける場合は、評価や叱責ではなく、「最近どうですか」「困っていることはありませんか」と話せる機会をつくります。利用者や職員の安全に切迫した危険がある場合は、確認と同時に速やかに責任者へ報告します。
選択肢の確認
1.C介護福祉職に対して、元気を出すように励ます。
適切ではありません。
理由や状況を確認せずに励ますと、C介護福祉職のつらさを軽く扱うことになりかねません。まず何が起きているのかを把握し、本人が話しやすい支援を考えます。
2.ユニットリーダーが気になっていることを詳しく聞く。
正答。最も適切です。
リーダーがどの場面でどのような変化に気づいたのかを確認し、事実と推測を整理することが最初の段階です。その情報を基に、チームとして次の対応を検討できます。
3.C介護福祉職の状況をユニット内のほかのメンバーと速やかに共有する。
適切ではありません。
状況が十分に確認されていない段階で広く共有すると、憶測やうわさを広げ、C介護福祉職のプライバシーを損なうおそれがあります。共有は目的と必要な範囲を明確にして行います。
4.施設長に対して、何か指示を出すようにお願いする。
適切ではありません。
緊急性を示す情報はなく、まずユニット内で観察事実を確認する段階です。必要な情報を整理したうえで、組織の報告経路に沿って相談します。
5.C介護福祉職に対して、介助方法について教える。
適切ではありません。
笑顔が少ない理由が介助技術の不足であるという情報はありません。原因を決めつけて指導すると、本人の状況を理解できず、関係を損なう可能性があります。
覚えるポイント
フォロワーシップは、チームの目的に向けて主体的にリーダーを支える働きです。
最初に、観察した事実、時期、場面、心配している理由を具体的に確認します。
事実と推測を分け、独断で対応しません。
本人の事情を確認する前に、広い範囲へ情報を共有しないようにします。
励ます、指導する、上位者へ報告するという対応は、状況と必要性を整理してから選びます。