35Q6|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
D介護福祉職は、利用者に対して行っている移乗の介護がうまくできず、技術向上を目的としたOJTを希望している。 次のうち、D介護福祉職に対して行うOJTとして、最も適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 3
正答
3.先輩職員が移乗の介護に同行して指導する。
この問題のポイント
OJTは、On-the-Job Trainingの略で、実際の職場と業務の中で、上司や先輩から指導を受けながら知識や技術を身につける方法です。
この問題では、職場内で実際の移乗介護を行いながら、観察、助言、実演、振り返りを受ける方法を選びます。
解説
移乗介護は、利用者の身体状況、麻痺、関節可動域、痛み、理解力、使用する福祉用具、ベッドや車いすの位置などによって方法が異なります。文章や講義だけでなく、実際の場面で安全な手順を確認し、個別性に応じた技術を身につけることが重要です。
先輩職員が実際の移乗介護に同行すれば、D介護福祉職の説明、環境設定、利用者の残存機能の活用、姿勢、足の位置、重心移動、介助量、安全確認などをその場で観察できます。必要に応じて先輩が見本を示し、実施後に具体的なフィードバックを行えます。これは典型的なOJTです。
OJTを行う際も、利用者を練習台のように扱ってはいけません。利用者に指導目的と担当者の同行を説明し、同意を得たうえで、安全を最優先にします。無理な方法を続けず、必要に応じて福祉用具や複数介助、多職種への相談を検討します。
外部研修は、職場を離れて体系的に学ぶOff-JTに当たります。専門書を読むことは自己学習です。これらも能力向上に役立ちますが、設問が求めるOJTとは区別します。
ひっかけポイント
職場で働く人に勉強を勧めるだけではOJTになりません。実際の業務に指導者が関わり、その場で助言と振り返りを行うことがポイントです。
介護実践でのポイント
移乗介護の指導では、介護者の力任せの動作ではなく、利用者の立つ力、手すり、スライディングボード、リフトなどを活用し、双方の負担と事故を減らします。
選択肢の確認
1.専門書の購入を勧める。
適切ではありません。
専門書による学習は知識を得る自己学習として有効ですが、実際の業務を行いながら指導を受けるOJTではありません。移乗技術では、実技の観察とフィードバックも必要です。
2.外部研修の受講を提案する。
適切ではありません。
職場外で行われる研修は、一般にOff-JTに当たります。体系的な知識や技術を学ぶ機会にはなりますが、設問で求める職場内の実務を通したOJTではありません。
3.先輩職員が移乗の介護に同行して指導する。
正答。最も適切です。
先輩職員が実際の移乗場面に同行し、その場で方法を示したり、実施状況を観察して助言したりするため、OJTに該当します。利用者の安全と同意を確保しながら行います。
4.職場外の専門家に相談するように助言する。
適切ではありません。
外部の専門家への相談は有用な場合がありますが、この記述だけでは、実際の職場業務の中で指導を受けるOJTにはなりません。必要な助言を得た後、職場内で指導と実践につなげることが必要です。
5.苦手な移乗の介護は控えるように指示する。
適切ではありません。
安全上、一時的に単独実施を避けることはありますが、苦手な業務を避け続けるだけでは技術向上につながりません。指導者の同行、適切な方法の確認、段階的な実践が必要です。
覚えるポイント
OJTは、実際の職場・業務の中で行う教育訓練です。
Off-JTは、研修会や講義など、通常の業務を離れて行う教育訓練です。
自己学習は、専門書や動画などを用いて自ら学ぶ方法です。
移乗介護のOJTでは、利用者の同意、安全確保、個別性、福祉用具の活用を重視します。
指導は、見本、実践、観察、具体的なフィードバック、振り返りの流れで行います。