37Q123|第37回 介護福祉士国家試験 過去問
次の事例を読んで、問題123から問題125までについて答えなさい。 〔事 例〕 Gさん(38歳、女性)は、母親(65歳)と暮らしていた。両側性感音難聴(sensorineural hearing loss)があり、雑音がある場所では話を聞き取りにくい。相手の口の動きや表情から会話の内容を理解することはできる。Gさんは、脳梗塞(cerebral infarction)を発症し、左片麻痺{ひだりかたまひ}で車いすの生活となり、障害支援区分4と認定された。母親による介護が難しくなったため、障害者支援施設に入所することになった。 Gさんは、写真を撮ることが好きで、施設で近くの公園に出かけたときに、介護福祉職に手伝ってもらいながら好きな風景を撮影している。Gさんは、その写真をアルバムにして、母親にプレゼントしたいと考えている。 ある日、Gさんから、「アルバムを作りたい。飾りの付け方やメッセージの書き方を教えてほしい」と相談があった。介護福祉職は、Gさんとアルバムを作ることにした。 次のうち、Gさんが施設入所支援と同時に利用している障害福祉サービスとして、適切なものを1つ選びなさい。
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正解: 4
正答
4.生活介護
この問題のポイント
障害者支援施設では、主に夜間の生活を支える「施設入所支援」と、昼間の活動を支える障害福祉サービスを組み合わせて利用することがあります。
Gさんは障害者支援施設に入所し、日中に外出や写真撮影などの創作的活動に取り組んでいます。このような日中の介護や活動機会を提供するサービスは生活介護です。
解説
施設入所支援は、施設に入所する人に対し、主として夜間に、入浴、排泄、食事の介護、生活相談、日常生活上の支援などを提供する障害福祉サービスです。
一方、生活介護は、常時介護を必要とする人に対し、主として昼間に、入浴、排泄、食事などの介護、生活に関する相談、健康管理、創作的活動や生産活動の機会などを提供します。
Gさんは障害支援区分4で、障害者支援施設に入所しています。日中は、介護福祉職の支援を受けながら公園へ出かけ、写真を撮るという創作活動に参加しています。したがって、施設入所支援と同時に利用している日中活動サービスとして、生活介護が最も適切です。
生活介護は、単に身の回りの介護を行うだけのサービスではありません。本人の希望や強みを生かし、社会参加、創作活動、生産活動、生活能力の維持・向上につながる機会を支える役割があります。
Gさんの「写真をアルバムにして母親へ贈りたい」という希望には、趣味、家族とのつながり、役割、達成感など複数の意味があります。介護福祉職は、左片麻痺や難聴だけに注目せず、Gさん自身が行える工程を確認し、必要な部分だけを支援します。
ひっかけポイント
施設入所支援は主に夜間の居住支援、生活介護は主に昼間の介護と活動支援です。「施設に入所しているから、日中もすべて施設入所支援」と考えないようにします。
介護実践でのポイント
写真の選択、配置、飾り、メッセージの内容はGさんが決めます。道具を使いやすい位置に置く、片手で扱いやすい用具を準備する、見本を提示するなど、残存機能と意思を生かして支援します。
選択肢の確認
1.自立生活援助
誤り。
自立生活援助は、施設や病院などから一人暮らしへ移行した人などに対し、定期的な訪問や相談対応によって地域生活を支えるサービスです。施設に入所しているGさんの日中活動サービスではありません。
2.療養介護
誤り。
療養介護は、医療と常時介護の両方を必要とする人に、医療機関で機能訓練、療養上の管理、看護、介護などを提供するサービスです。事例には、Gさんが医療機関で継続的な療養介護を受けている記述はありません。
3.短期入所
誤り。
短期入所は、介護者の病気や休息などのときに、障害者支援施設等へ短期間入所して、入浴、排泄、食事などの支援を受けるサービスです。Gさんは障害者支援施設で継続して生活しています。
4.生活介護
正答。最も適切です。
生活介護は、主に昼間に介護や生活支援を行い、創作的活動や生産活動の機会も提供します。施設入所支援と組み合わせて利用でき、Gさんの日中の写真撮影やアルバム制作にもつながるサービスです。
5.居宅介護
誤り。
居宅介護は、障害のある人の自宅を訪問し、入浴、排泄、食事、家事、通院などを支援するサービスです。障害者支援施設に入所しているGさんの日中活動サービスには該当しません。
覚えるポイント
施設入所支援は、主として夜間の居住と生活を支えるサービスです。
生活介護は、主として昼間の介護、相談、健康管理、創作的活動などを支えるサービスです。
施設入所支援と生活介護は、組み合わせて利用することがあります。
生活介護では、本人の趣味や強みを生かした活動も重要な支援内容です。
障害名や支援区分だけで活動を決めず、本人の希望とできることを中心に支援します。