35Q95|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
女性利用者のおむつ交換をするときに行う陰部洗浄の基本に関する次の記述のうち,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
解答・解説を見る
正解: 4
正答
4.尿道口から洗い,最後に肛門部を洗う。
この問題のポイント
女性の陰部洗浄では、便に含まれる細菌を尿道口側へ運ばないように、汚染の少ない尿道口側から肛門側へ向かって洗います。皮膚を傷つけないよう、こすらず優しく洗い、最後は乾いたタオルで水分を押さえるように拭き取ります。
解説
女性は尿道が短く、尿道口と肛門が近いため、便に含まれる細菌が尿道へ侵入すると尿路感染症につながる可能性があります。このため、陰部洗浄は汚染の少ない側から多い側へ、すなわち尿道口側から肛門側へ向けて行い、肛門部を最後に洗います。
使用するガーゼやタオルの同じ面で何度も往復すると、汚れや細菌を尿道口側へ戻す可能性があります。一方向に洗い、必要に応じて新しい面や新しいガーゼへ替えます。
陰部の皮膚や粘膜は刺激に弱いため、強くこすりません。石鹸や洗浄剤を毎回必ず使用すると、皮脂を取りすぎて乾燥や皮膚障害を招くことがあります。汚れや皮膚状態に応じて低刺激性の洗浄剤を用い、使用した場合は十分に洗い流します。
ひっかけポイント
肛門の汚れが目立つため、肛門から先に洗いたくなりますが、感染予防では洗う順序が重要です。「汚染の少ない尿道口側から、汚染の多い肛門側へ」と覚えます。
介護実践でのポイント
実施前に目的と方法を説明して本人の同意を得て、ドアやカーテンを閉め、露出は必要最小限にします。湯温は温度計などで確認した上で、本人にも熱くないかを尋ねます。使い捨て手袋を使用し、洗浄中は発赤、ただれ、傷、腫れ、分泌物、出血などを観察し、異常があれば医療職へ報告します。
選択肢の確認
1.湯温は,介護福祉職の手のひらで確認する。
誤りです。 手のひらだけでは適切な温度を正確に確認できず、本人が感じる温度とも異なります。温度計などで確認し、本人にも湯温を確認します。
2.おむつを交換するたびに,石鹸を使って洗う。
誤りです。 毎回の石鹸使用は皮脂を取りすぎ、乾燥や刺激につながることがあります。汚れや皮膚状態に応じて使用し、用いた場合は十分に洗い流します。
3.タオルで汚れをこすり取るように洗う。
誤りです。 強くこすると皮膚や粘膜を傷つけ、発赤やびらんを生じる可能性があります。温湯で汚れを浮かせ、優しく洗います。
4.尿道口から洗い,最後に肛門部を洗う。
正しいです。 便に含まれる細菌を尿道口側へ運ばないよう、汚染の少ない尿道口側から肛門側へ、一方向に洗います。
5.洗浄後は,蒸しタオルで水分を拭き取る。
誤りです。 蒸しタオルは水分を含むため、洗浄後の水分を十分に取り除く用途には適しません。乾いた清潔なタオルで軽く押さえるように拭きます。
覚えるポイント
- 女性の陰部は、尿道口側から肛門側へ洗う。
- 肛門部は最後に洗い、同じ面で往復しない。
- 陰部の皮膚や粘膜を強くこすらない。
- 石鹸をおむつ交換のたびに一律に使用しない。
- 洗浄後は乾いたタオルで優しく水分を取る。
- 同意、保温、羞恥心、プライバシーに配慮する。