35Q105|第35回 介護福祉士国家試験 過去問
福祉用具等を安全に使用するための方法として,最も適切なものを 1 つ選びなさい。
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正解: 1
正答
1.車いすをたたむときは,ブレーキをかけてから行う。
この問題のポイント
福祉用具を安全に使うには、用具を安定させ、利用者の身体を保護し、製品の取扱説明書に従って操作することが基本です。
この問題では、車いす、入浴用介助ベルト、差し込み便器、移動用リフト、簡易スロープの正しい使用目的と安全な扱い方を確認します。
解説
車いすをたたむときに車体が動くと、転倒、衝突、手指の挟み込みにつながります。まず平らな場所で両輪の駐車ブレーキをかけ、利用者が乗っていないことを確認し、フットサポートやクッションなどを製品の手順に従って整えてから折りたたみます。
入浴用介助ベルトは、立ち上がりや移乗などの際に利用者の体幹を支え、介助者が安全に保持するための用具です。ベルトだけで利用者の腰部を真上に吊り上げるものではありません。強く引き上げると、皮膚や腹部、腰部への圧迫、転落につながります。
差し込み便器は、ベッド上で排泄する人の臀部の下へ差し込んで使用します。端座位では身体を支える場所が少なく、便器を安定して置くこともできません。端座位で排泄できる場合は、ポータブルトイレなど、能力に合った方法を検討します。
移動用リフトでは、吊具が正しく装着されているか、身体の一部が挟まれていないかを確認し、利用者の姿勢と表情を見ながら操作します。吊り上げ中に身体から手を離して放置すると、揺れや回転、吊具のずれに対応できません。
簡易スロープは、必要な場所に置いて段差を解消する用具です。固定的な埋め込み工事を前提とするものではありません。勾配、幅、耐荷重、ずれ止め、段差との密着を確認して使用します。
介護実践でのポイント
福祉用具は、正しい製品でも使い方を誤ると事故につながります。使用前点検、利用者への説明、周囲の安全確認、取扱説明書の確認を行い、異常があれば使用を中止して専門職や事業者へ相談します。
選択肢の確認
1.車いすをたたむときは,ブレーキをかけてから行う。
正答。最も適切です。
駐車ブレーキをかけて車体を安定させることで、折りたたみ中に車いすが動くことを防ぎます。利用者が乗っていないことを確認し、製品ごとの手順に従います。
2.入浴用介助ベルトは,利用者の腰部を真上に持ち上げて使用する。
適切ではありません。
入浴用介助ベルトは身体を支え、移動を補助する用具であり、ベルトだけで利用者を真上に吊り上げるものではありません。皮膚損傷や転落、介助者の腰痛を招く危険があります。
3.差し込み便器は,端座位で使用する。
適切ではありません。
差し込み便器は、ベッド上で臀部の下に差し込んで使用します。端座位では安定して使用できません。座位が可能なら、本人の能力と環境に合う排泄用具を選びます。
4.移動用リフトで吊り上げるときは,利用者のからだから手を離して行う。
適切ではありません。
吊り上げ中は、利用者の姿勢、吊具のずれ、手足の位置、表情を確認し、必要な支持を続けます。身体から手を離して無人の状態にすることは危険です。
5.簡易スロープは,埋め込み工事をして使用する。
適切ではありません。
簡易スロープは、持ち運びや着脱が可能な用具として段差に設置します。埋め込み工事を前提とするものではなく、勾配や固定状態を確認して使用します。
覚えるポイント
福祉用具の安全使用は、「安定させる、身体を支える、目を離さない、説明書に従う」が基本です。
車いすの操作や移乗の前には、両輪の駐車ブレーキを確実にかけます。
用具の目的と違う使い方や、介護者の力任せの操作は事故につながります。