34PM142|第34回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
東洋医学臨床論弁証論治・配穴胃熱・脾虚・痛痹・風熱犯肺・原絡配穴・肝火・腎陽虚・帯下
次の症例で難経六十九難に基づく治療を行う場合、上肢の取穴部位として最も適切なのはどれか。「40歳の女性。仕事で自信を喪失し食欲不振と軟便が続いている。倦怠感もある。ここ数日は眠りも浅く動悸を感じる。舌質は淡、舌苔は白、脈は細弱を認める。」
解答・解説を見る
正解: 2
正答
2
この問題のポイント
この問題では、症例の病証を考えたうえで、難経六十九難の考え方に基づく取穴部位を選びます。
食欲不振、軟便、倦怠感、舌質淡、白苔、細弱脈からは脾気虚が中心に考えられます。浅眠や動悸は心の不足も示します。
解説
難経六十九難では、虚証ではその母を補い、実証ではその子を瀉すという考え方があります。
この症例では、思慮や精神的負担を背景に、脾の運化が弱くなり、食欲不振、軟便、倦怠感が出ています。さらに、眠りが浅く動悸があるため、心脾両虚のような状態を考えます。
脾は五行では土に属し、その母は火です。上肢で火に関係する代表的な経穴として、手掌にある心経の火穴を考えます。したがって、上肢の取穴部位として最も適切なのは手掌です。
ひっかけポイント
難経六十九難では、症状だけでなく五行の母子関係を使います。虚証では母を補う、という流れを押さえます。
選択肢の確認
1.指先
誤り。
指先には井穴が多くありますが、本症例で難経六十九難に基づき上肢の火に関係する治療穴を考える場合、最も適切な部位ではありません。
2.手掌
正しい。
心経の火穴は手掌にあり、脾土の母である火を補う考え方に合います。症例の心脾両虚様の病証にも対応しやすい部位です。
3.手関節
誤り。
手関節には原穴や兪穴など重要穴がありますが、本問の難経六十九難に基づく上肢の取穴部位としては手掌が適切です。
4.肘関節
誤り。
肘関節周囲には合穴が多くありますが、脾土の母である火を補う上肢の取穴部位としては手掌を選びます。
覚えるポイント
- 難経六十九難では、虚すればその母を補います。
- 脾は五行で土に属します。
- 土の母は火です。
- 心脾両虚では、食欲不振、軟便、倦怠感、動悸、不眠がみられます。
- 上肢で火に関係する経穴の部位として手掌を押さえます。