32AM88|第32回 はり師・きゅう師国家試験 過去問
臨床医学各論運動器・整形外科L5神経根・骨肉腫・関節リウマチ・胸郭出口症候群・肘周囲骨折・腰椎椎間板ヘルニア
次の文で示す症例について、問いに答えよ。「45歳の男性。長時間の座位により右下肢痛が生じるようになったため整形外科を受診し、腰椎椎間板ヘルニアと診断された。右の片脚立ちで踵の挙上ができなかった。」早期に手術治療を要する病態はどれか。
解答・解説を見る
正解: 1
正答
1
この問題のポイント
この問題では、腰椎椎間板ヘルニアで早急に手術を検討すべき危険所見を選びます。
尿閉は馬尾症候群を疑う重要所見で、早期の外科的対応が必要になります。
解説
腰椎椎間板ヘルニアでは、多くの場合、保存療法から開始します。しかし、膀胱直腸障害、進行する麻痺、馬尾症候群を示す症状がある場合は、早期手術が検討されます。
尿閉は、膀胱に尿がたまっているのに排尿できない状態です。腰椎椎間板ヘルニアで尿閉が出現した場合、馬尾神経の高度な圧迫が疑われ、緊急性が高いです。
下腿後面のしびれ、こむら返り、アキレス腱反射消失はS1神経根障害でみられることがありますが、尿閉ほど緊急手術を要する所見ではありません。
安全管理上のポイント
腰下肢痛で尿閉、便失禁、会陰部の感覚障害、急速な筋力低下がある場合は、速やかに医療機関で評価します。
選択肢の確認
1.尿閉
正しい。
尿閉は馬尾症候群を疑う危険所見です。腰椎椎間板ヘルニアでみられる場合、早期の手術治療を要する可能性があります。
2.下腿後面のしびれ
誤り。
下腿後面のしびれはS1神経根障害でみられますが、単独では早期手術を要する病態とは限りません。
3.夜間のこむら返り
誤り。
こむら返りは筋疲労、電解質異常、末梢循環障害などでもみられます。腰椎椎間板ヘルニアの緊急手術適応を示す所見ではありません。
4.アキレス腱反射消失
誤り。
アキレス腱反射消失はS1神経根障害の所見です。ただし、早期手術を要する危険所見としては尿閉が最も重要です。
覚えるポイント
- 腰椎椎間板ヘルニアの多くは保存療法から開始します。
- 尿閉は馬尾症候群を疑う危険所見です。
- 膀胱直腸障害があれば早期手術を検討します。
- 進行する麻痺や会陰部感覚障害にも注意します。