37PM152|第37回 管理栄養士国家試験 過去問
K 市の地図である(図)。A 地区は、学生を中心とした若い世代の一人暮らし世帯が多く、中食・外食の利用頻度が高く、野菜摂取量が少ない。B 地区は、野菜の生産が盛んである。K 市における、A 地区の若い世代の野菜摂取量増加に向けた、食物へのアクセスと情報へのアクセスを統合させた効果的な取組に関する記述である。最も適切なのはどれか。1 つ選べ。 図 K 市地図 地図ではA 地区とB 地区が隣接し、大学を示す4 つの記号はいずれもA 地区内にある。

解答・解説を見る
正解: 3
正答
3
この問題のポイント
中食・外食の利用が多く野菜摂取が少ない若い世代に対し、「食物へのアクセス」と「情報へのアクセス」を統合した効果的な取組を選ぶ事例問題です。
解説
食環境づくりでは、食物へのアクセス(野菜を入手・喫食できる場や機会の整備)と、情報へのアクセス(栄養情報の提供)を統合して進めると効果的です。
この事例の対象は「学生を中心とした若い世代の一人暮らし」で、中食・外食の利用頻度が高いのが特徴です。つまり自炊はあまり期待できず、ふだん利用する食堂や外食店で野菜を食べられるようにすること(食物へのアクセス)と、あわせて情報を届けること(情報へのアクセス)が、対象者の生活実態に合った継続的な取組になります。B地区の野菜生産という地域資源の活用も評価のポイントです。
事例問題のコツ:対象者の生活実態(誰が・どこで・どう食べているか)に合い、両方のアクセスを満たし、継続性のある取組を選びます。
選択肢の確認
1.A 地区内のスーパーマーケットやコンビニエンスストアの店内に、野菜摂取量の増加を推奨するポスターを掲示する。
最も適切とはいえない。ポスター掲示は情報へのアクセスのみで、食物へのアクセスの整備を伴わず、統合した取組とはいえません。
2.A 地区の駅構内の特設コーナーにおいて、B 地区の生産者組合と協働して、地元野菜の直売所を開設し販売するとともに、1 日当たりの野菜摂取量の目標として350 g の野菜の実物展示を行う。
最も適切とはいえない。食物と情報の両アクセスの要素はありますが、対象は中食・外食中心で自炊が少ない若い世代であり、生鮮野菜の直売は購入後の調理につながりにくく、生活実態に合いません。
3.A 地区において、各大学食堂や外食店と協働して、月替わりで、B 地区産の野菜たっぷりメニューの提供と、野菜料理の簡単レシピ集の配布を行う。
最も適切である。対象がふだん利用する大学食堂・外食店で野菜メニューを提供する(食物へのアクセス)とともに、簡単レシピ集で情報も届け(情報へのアクセス)、月替わりで継続性もあります。B地区産野菜の活用で地域資源も生かせます。
4.A 地区の七夕祭りにおいて、B 地区の生産者組合と協働して、栄養バランスのとれた食生活に関する講話と地元野菜の無料配布会を行う。
最も適切とはいえない。祭りでの講話と配布は単発のイベントにとどまり、継続的な野菜摂取量の増加にはつながりにくい取組です。
覚えるポイント
- 食物へのアクセス=食物を入手・喫食できる場や仕組み、情報へのアクセス=栄養情報の提供
- 両者を統合し、対象者の生活実態(中食・外食中心など)に合わせた場を選ぶ
- 単発イベントより、日常の食事の場での継続的な取組が効果的