78PM96第78回 診療放射線技師国家試験 過去問

放射線安全管理学個人の放射線被ばく管理外部被ばく測定

4 月1 日を始期とする1 年間のうち、7 月、8 月、9 月の1 cm 線量当量および 70 μm 線量当量がそれぞれ1.4 mSv、1.1 mSv、0.1 mSv、その他の月はすべて検 出限界以下であった。 個人線量当量の解釈で正しいのはどれか。

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正解: 5

正答

5.6月に妊娠と診断された場合は腹部表面の等価線量限度を超える。

問題のポイント

個人線量当量の測定値から、法令上の線量限度を超えているかを判断する問題です。

7月、8月、9月の測定値は、

  • 7月:1.4 mSv
  • 8月:1.1 mSv
  • 9月:0.1 mSv

です。

したがって、この3か月間の合計は、

1.4 + 1.1 + 0.1 = 2.6 mSv

となります。

なぜ5が正しいか

妊娠中であることが分かった女子の腹部表面の等価線量限度は、妊娠の事実を知った後から出産までで2 mSvです。

本問では、6月に妊娠と診断された場合、7月、8月、9月の被ばくは妊娠の事実を知った後の被ばくとして扱います。

この期間の線量は、

1.4 + 1.1 + 0.1 = 2.6 mSv

です。

2.6 mSvは腹部表面の等価線量限度である2 mSvを超えるため、5が正しいです。

他の選択肢との区別

1.個人線量当量の記録は保存する必要がない。
誤りです。
放射線業務従事者の個人線量当量は、測定し、記録し、保存する必要があります。線量が小さい場合でも「記録しなくてよい」とはなりません。

2.妊娠可能な女子の3月間の実効線量限度を超える。
誤りです。
妊娠可能な女子の実効線量限度は3か月で5 mSvです。
本問の7〜9月の合計は2.6 mSvなので、5 mSvは超えていません。

3.放射線業務従事者の年間の実効線量限度を超える。
誤りです。
通常の放射線業務従事者の実効線量限度は、5年間で100 mSv、かつ1年間で50 mSvです。
本問の年間合計は2.6 mSvなので、年間限度は超えていません。

4.検出限界以下の月は被ばくをしていないことを意味する。
誤りです。
検出限界以下とは、測定器で有意な値として検出できなかったという意味です。
「被ばくが完全に0であった」と断定する意味ではありません。

5.6月に妊娠と診断された場合は腹部表面の等価線量限度を超える。
正しいです。
妊娠の事実を知った後の7〜9月の線量合計が2.6 mSvとなり、腹部表面の等価線量限度2 mSvを超えます。

覚えるポイント

線量限度の問題では、まず「誰の」「どの期間の」「どの線量限度」を問われているかを整理します。

  • 妊娠可能な女子:実効線量限度 5 mSv / 3か月
  • 通常の放射線業務従事者:実効線量限度 50 mSv / 年、かつ100 mSv / 5年
  • 妊娠中の女子:腹部表面の等価線量限度 2 mSv / 妊娠の事実を知った後から出産まで

本問では、6月に妊娠と診断された場合、7〜9月の2.6 mSvが妊娠後の線量として評価されるため、腹部表面の等価線量限度を超えます。

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