78PM83|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
X 線撮影で異なる構造物がX 線の進行方向に重なってしまい1 つの像として写 る現象はどれか。
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正解: 2
正答
2.重積効果
この問題のポイント
X線撮影は、立体的な人体を2次元画像として投影する検査です。
そのため、X線の進行方向に複数の構造物が並んでいると、それらが画像上で重なって写ります。
このように、異なる構造物が重なり合って1つの像のように見える現象を 重積効果 といいます。
したがって、正しい選択肢は
2.重積効果
です。
解説
X線撮影では、X線が体を通過し、その透過量の違いが検出器に記録されます。
このとき、体の奥行き方向の情報は1枚の画像上にまとめられます。
つまり、X線の通り道にある骨、血管、臓器、病変などが、検出器上では同じ位置に重なって投影されることがあります。
これが重積効果です。
たとえば胸部X線写真では、
- 肋骨と肺野が重なる
- 心陰影と肺血管が重なる
- 鎖骨と肺尖部が重なる
- 横隔膜と腹部臓器が重なる
といったことが起こります。
X線写真を読むときには、「画像上で重なって見えているだけなのか」「本当にその場所に病変があるのか」を考えることが大切です。
選択肢の確認
1.接線効果
誤りです。
接線効果は、X線が構造物の辺縁に接するように通過したとき、その辺縁が強調されて見える現象です。
曲面や管腔構造の輪郭がはっきり見える場合に関係します。
構造物が重なって1つの像として写る現象ではありません。
2.重積効果
正しいです。
異なる構造物がX線の進行方向に重なり、画像上で1つの像のように写る現象です。
X線撮影が投影画像であることによって起こります。
3.ヒール効果
誤りです。
ヒール効果は、X線管の陽極側と陰極側でX線強度が異なる現象です。
陽極側ではターゲット内でX線が吸収されやすく、X線強度が弱くなります。
構造物の重なりを表す用語ではありません。
4.部分容積効果
誤りです。
部分容積効果は、主にCTやMRIなどで、1つの画素またはボクセル内に複数の組織が含まれ、その平均値として表示される現象です。
X線撮影で奥行き方向の構造が重なる現象とは異なります。
5.Groedel〈グレーデル〉効果
誤りです。
グレーデル効果は、被写体と検出器の距離を離すことで散乱線が検出器に到達しにくくなる現象です。
いわゆるエアギャップ法による散乱線低減に関係します。
構造物が重なって写る現象ではありません。
覚えるポイント
X線撮影の用語は、現象ごとに整理します。
- 重積効果:異なる構造物が重なって写る
- 接線効果:辺縁に接するX線で輪郭が強調される
- ヒール効果:陽極側と陰極側でX線強度が異なる
- 部分容積効果:1画素・1ボクセル内の複数組織が平均化される
- グレーデル効果:被写体・検出器間距離を広げて散乱線を減らす
この問題では、X線の進行方向に複数の構造物が重なって1つの像として写る現象を問うているため、正しい選択肢は
2.重積効果
です。