78PM84|第78回 診療放射線技師国家試験 過去問
X 線撮影において患者の被ばく低減に効果があるのはどれか。 ただし、他の条件は一定とする。
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正解: 4
正答
4.付加フィルタを使用する。
この問題のポイント
X線撮影で患者被ばくを減らす方法を問う問題です。
患者被ばくを減らすには、画像形成にあまり役立たないX線をできるだけ取り除くことが重要です。
特に、低エネルギーX線は体内で吸収されやすく、検出器まで届きにくいため、画像形成への寄与が小さい一方で皮膚線量を増やします。
この低エネルギー成分を除去するのが 付加フィルタ です。
したがって、被ばく低減に効果があるのは
4.付加フィルタを使用する。
です。
解説
X線管から出るX線には、さまざまなエネルギーのX線が含まれています。
そのうち低エネルギーのX線は、患者の体表付近で吸収されやすく、検出器まで届きにくいです。
つまり、画像を作る役割は小さいのに、患者の皮膚線量を増やしてしまいます。
付加フィルタを使用すると、この低エネルギー成分が除去されます。
その結果、X線ビームは硬化し、不要な皮膚被ばくを減らすことができます。
これを線質の硬化といいます。
選択肢の確認
1.mAs値を上げる。
誤りです。
mAs値を上げると、X線量が増えます。
そのため、画像濃度や信号量は増えますが、患者被ばくも増加します。
被ばく低減にはなりません。
2.管電圧を低くする。
誤りです。
管電圧を低くすると、X線の透過力が低下します。
低エネルギー成分が増え、体内で吸収されやすくなるため、被ばく低減としては不適切です。
また、同じ画像濃度を保とうとするとmAsを増やす必要があり、被ばくが増えることがあります。
3.グリッドを使用する。
誤りです。
グリッドは散乱線を除去し、画像コントラストを改善するために使います。
しかし、グリッドは一次X線も一部吸収するため、同じ画像濃度を得るにはmAsを増やす必要があります。
その結果、患者被ばくは増加しやすくなります。
4.付加フィルタを使用する。
正しいです。
付加フィルタは、画像形成に寄与しにくい低エネルギーX線を除去します。
皮膚で吸収される不要なX線を減らせるため、患者被ばく低減に有効です。
5.X線管焦点から被検者までの距離を短くする。
誤りです。
X線管焦点から被検者までの距離を短くすると、逆二乗則により被検者に届くX線強度が増加します。
そのため、患者被ばくは増えやすくなります。
被ばく低減には距離を短くするのではなく、適切に距離を確保することが重要です。
覚えるポイント
患者被ばく低減の基本は、不要なX線を減らすことです。
- mAsを下げる:線量を減らす
- 適切に管電圧を設定する:透過性と線量のバランスを取る
- 付加フィルタを使う:低エネルギーX線を除去する
- 不要なグリッド使用を避ける:線量増加を防ぐ
- 適切な撮影距離を保つ:過剰な入射線量を避ける
この問題では、他の条件を一定としたとき、患者被ばく低減に最も直接有効なのは
4.付加フィルタを使用する。
です。