77PM67|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
IGBT〈絶縁ゲート形バイポーラトランジスタ〉で誤っているのはどれか。
解答・解説を見る
正解: 5
正答
5
この問題のポイント
この問題は、IGBT について誤っているものを選ぶ問題です。
IGBT は、MOSFET の電圧制御性と、バイポーラトランジスタの低オン損失を組み合わせた電力用半導体素子です。
解説
IGBT〈insulated gate bipolar transistor〉は、絶縁ゲート形バイポーラトランジスタです。
ゲートに加える電圧によってコレクタ電流を制御できるため、駆動しやすい電力制御素子として用いられます。
IGBT は、MOSFET とバイポーラトランジスタを組み合わせた構造をもちます。MOSFET のようにゲート入力が電圧制御である一方、導通時にはバイポーラ動作による伝導度変調が起こるため、高耐圧・大電流領域でオン損失を小さくしやすい特徴があります。
スイッチング速度は、一般に MOSFET よりは遅いですが、通常のバイポーラトランジスタよりは高速です。
したがって、「バイポーラトランジスタと比較してスイッチング速度が遅い」は誤りです。
ひっかけポイント
IGBT は MOSFET よりはスイッチングが遅くなりやすいですが、バイポーラトランジスタよりは高速です。
比較対象が MOSFET なのか、バイポーラトランジスタなのかを確認します。
選択肢の確認
1.正しい記述です。
IGBT はゲート電圧によってコレクタ電流を制御できます。大電力のスイッチング制御に用いられます。
2.正しい記述です。
高耐圧・大電流領域では、IGBT は MOSFET と比較してオン抵抗またはオン損失を小さくしやすい特徴があります。
3.正しい記述です。
IGBT は、ゲート、エミッタ、コレクタの 3 端子を持ちます。ゲートで制御し、コレクタ・エミッタ間に主電流が流れます。
4.正しい記述です。
IGBT は、MOSFET の入力構造とバイポーラトランジスタの出力特性を組み合わせた構造です。
5.誤り。
IGBT は、一般にバイポーラトランジスタよりスイッチング速度が速い素子です。MOSFET よりは遅いことがありますが、バイポーラトランジスタと比較して遅いという記述は不適切です。
覚えるポイント
- IGBT は、MOSFET とバイポーラトランジスタを組み合わせた電力用素子です。
- 端子は、ゲート、エミッタ、コレクタです。
- ゲート電圧でコレクタ電流を制御できます。
- MOSFET より高耐圧・大電流用途に向き、オン損失を小さくしやすいです。
- スイッチング速度は、MOSFET より遅め、バイポーラトランジスタより速めと整理します。