77PM16第77回 診療放射線技師国家試験 過去問

核医学診療技術学臨床核医学検査学脳神経

正常の脳核医学画像を別に示す。  使用した放射性医薬品はどれか。

77PM16の問題画像
解答・解説を見る

正解: 5

正答

5

この問題のポイント

提示画像は、正常の脳核医学画像です。

画像では、大脳皮質よりも白質に強い集積が目立ちます。これは、アミロイド PET 製剤である ¹⁸F−フルテメタモルの正常例でよくみられる所見です。

核種の表記では、質量数は ¹⁸F、¹²³I、¹⁵O のように左上付きで表します。また、CO₂ の ₂ は下付きで表します。

解説

¹⁸F−フルテメタモルは、脳内の βアミロイド沈着を評価する PET 用放射性医薬品です。

アルツハイマー病などでは、大脳皮質に βアミロイドが沈着し、皮質集積が増加します。一方、正常例やアミロイド陰性例では、大脳皮質への特異的集積は低く、相対的に白質の非特異的集積が目立ちます。

提示画像では、脳の中心部から白質に沿って高集積がみられ、皮質の集積は相対的に低く見えます。この分布は、¹⁸F−FDG PET のような灰白質優位の糖代謝画像ではなく、アミロイド PET の正常パターンに合います。

したがって、使用した放射性医薬品は ¹⁸F−フルテメタモルです。

画像でまず見るポイント
脳核医学画像では、まず高集積が灰白質優位か、白質優位かを確認します。
FDG や脳血流製剤では灰白質・皮質が目立ちますが、アミロイド PET の正常例では白質集積が目立ちます。

ひっかけポイント
「正常脳画像」と聞くと ¹⁸F−FDG を選びたくなりますが、¹⁸F−FDG では通常、皮質や基底核など灰白質の糖代謝が高く描出されます。
この画像のように白質が強調されるパターンでは、¹⁸F−フルテメタモルを考えます。

選択肢の確認

1.誤り。
¹²³I−IMP は脳血流 SPECT に用いられる放射性医薬品です。正常では大脳皮質や小脳などの血流分布を反映した画像になります。提示画像のような白質優位のアミロイド PET パターンとは異なります。

2.誤り。
¹⁸F−FDG は糖代謝を評価する PET 製剤です。正常脳では大脳皮質、基底核、視床など灰白質の集積が高く、白質は相対的に低集積になります。提示画像の白質優位の分布とは合いません。

3.誤り。
¹⁵O−CO₂ ガスは脳血流や脳循環代謝の PET 検査で用いられます。血流を反映するため、正常では灰白質優位の分布になります。提示画像のようなアミロイド PET の白質集積パターンではありません。

4.誤り。
¹²³I−イオフルパンはドパミントランスポータ SPECT に用いられます。線条体、特に尾状核や被殻への集積を評価する薬剤で、正常では左右の線条体にコンマ状または勾玉状の集積がみられます。提示画像のような広範な白質集積像とは異なります。

5.正しい。
¹⁸F−フルテメタモルは βアミロイド沈着を評価する PET 製剤です。正常例では皮質集積が低く、白質の非特異的集積が目立ちます。提示画像の分布はこの特徴に合っています。

覚えるポイント

  • ¹⁸F−フルテメタモルはアミロイド PET 製剤です。
  • アミロイド PET は、アルツハイマー病などでみられる βアミロイド沈着を評価します。
  • 正常・陰性例では、皮質集積が低く、白質集積が目立つことがあります。
  • ¹⁸F−FDG は糖代謝 PET で、正常脳では灰白質優位に高集積を示します。
  • ¹²³I−イオフルパンは線条体のドパミントランスポータを評価します。
  • 核種表記では、質量数を ¹⁸F、¹²³I、¹⁵O のように上付きで示します。
77PM16の解説画像

関連問題

77PM1577PM17
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)