77AM57|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
成人の正常組織で放射線感受性が最も低いのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題では、成人の正常組織における 放射線感受性の違い が問われています。
放射線感受性は、一般に細胞分裂が盛んな組織ほど高く、分化が進んで分裂が少ない組織ほど低くなります。
選択肢の中で最も放射線感受性が低いのは、心筋です。
解説
放射線感受性は、ベルゴニー・トリボンドーの法則で整理すると理解しやすくなります。
一般に、放射線感受性が高い細胞・組織には次の特徴があります。
- 分裂頻度が高い。
- 未分化である。
- 将来の分裂回数が多い。
一方、成熟して分裂能が低い細胞は、放射線感受性が低い傾向があります。
心筋細胞は高度に分化した細胞で、成人では分裂能が非常に低い組織です。
そのため、選択肢の中では放射線感受性が最も低いと判断します。
ひっかけポイント
心臓も放射線障害を受けないわけではありません。
しかし、急性の細胞死を起こしやすい組織という意味では、心筋は小腸や皮膚、水晶体より感受性が低い組織です。
正常組織の感受性の目安
放射線感受性が高い組織には、骨髄、生殖腺、腸管上皮、水晶体などがあります。
小腸は上皮細胞の更新が速く、感受性が高い組織です。
皮膚も基底細胞が分裂するため、放射線皮膚炎のような障害が問題になります。
水晶体は白内障のしきい線量が問題になる放射線感受性の高い組織です。
選択肢の確認
1.誤り。
肝臓は比較的分化した臓器ですが、心筋より放射線感受性が低いとはいえません。
肝臓では放射線肝障害などが問題になることがあります。
2.誤り。
小腸上皮は細胞分裂が盛んで、放射線感受性が高い組織です。
高線量被ばくでは消化管障害の原因になります。
3.正しい。
心筋は成人では高度に分化し、細胞分裂が少ない組織です。
選択肢の中では放射線感受性が最も低いと考えられます。
4.誤り。
皮膚は基底細胞が分裂しており、放射線により紅斑、脱毛、びらんなどを生じることがあります。
心筋より感受性が高い組織です。
5.誤り。
水晶体は放射線感受性が高く、白内障が重要な確定的影響として知られています。
心筋より感受性が低いとはいえません。
覚えるポイント
- 放射線感受性は、細胞分裂が盛んな組織ほど高い。
- 小腸上皮、骨髄、生殖腺、水晶体は感受性が高い。
- 心筋は高度に分化し、成人では分裂が少ないため感受性が低い。
- 心筋も晩期障害を受け得るが、選択肢中では最も感受性が低い。
- ベルゴニー・トリボンドーの法則を使って判断する。