77AM46|第77回 診療放射線技師国家試験 過去問
体温の恒常性で誤っているのはどれか。
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正解: 3
正答
3
この問題のポイント
この問題は、体温調節の恒常性について、誤っている記述を選ぶ問題です。
誤っているのは、寒冷の環境では代謝が低下するという記述です。
寒冷環境では、体温を維持するために熱産生が必要になります。
そのため、一般に代謝は低下するのではなく、亢進します。
解説
ヒトの体温は、主に視床下部によって調節されています。
視床下部は、体温の変化を感知し、熱産生と熱放散のバランスを調節します。
寒冷環境では、体温が低下しないように、体は熱を産生しようとします。
代表的な反応は次の通りです。
- 皮膚血管を収縮させ、熱放散を減らす。
- 骨格筋のふるえ、つまりシバリングで熱を産生する。
- 交感神経やホルモンの作用により代謝を高める。
- 褐色脂肪などによる非ふるえ熱産生が関与する。
したがって、寒冷環境では代謝が低下するのではなく、体温維持のために代謝が上昇すると考えます。
ひっかけポイント
寒い環境では体の活動が鈍くなる印象がありますが、生理学的には体温を保つために熱産生が必要です。
そのため、寒冷刺激では代謝が亢進します。
体温の恒常性で押さえること
体温調節では、熱を作る仕組みと熱を逃がす仕組みの両方が重要です。
- 熱産生:基礎代謝、運動、シバリング、ホルモン作用
- 熱放散:発汗、皮膚血管拡張、放射、対流、蒸発
- 中枢:視床下部
- 日内変動:概日リズム
選択肢の確認
1.誤りではありません。
体温中枢は視床下部にあります。
視床下部は、体温調節、摂食、飲水、自律神経、内分泌などに関与する重要な中枢です。
2.誤りではありません。
運動を行うと、骨格筋の活動により熱産生が増加します。
そのため、運動によって体温は上昇します。
3.誤り。
寒冷環境では、体温を維持するために熱産生が必要になります。
シバリングや交感神経活動などにより代謝は亢進します。
したがって、「代謝が低下する」は誤りです。
4.誤りではありません。
体温には概日リズムがあります。
一般に、体温は早朝に低く、日中から夕方にかけて高くなる傾向があります。
5.誤りではありません。
加齢により基礎代謝や体温調節機能が低下し、体温は低くなる傾向があります。
高齢者では、暑さや寒さに対する反応が弱くなるため、熱中症や低体温にも注意が必要です。
覚えるポイント
- 体温中枢は視床下部。
- 運動では筋活動により体温が上昇する。
- 寒冷環境では、熱産生のために代謝は亢進する。
- 体温には概日リズムがある。
- 高齢者では体温調節機能が低下しやすい。