119D10|第119回 医師国家試験 過去問
内科系血液造血器腫瘍
骨髄血塗抹May-Giemsa染色標本を別に示す。 この患者にみられる染色体異常はどれか。

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正解: d
正解
d t(15;17)
画像から考える疾患
骨髄塗抹標本で、Auer小体を多数含む前骨髄球、いわゆるfaggot cellを考える像であれば、まず急性前骨髄球性白血病、APLを疑います。
APLに特徴的なのが、**t(15;17)**です。
重要な遺伝子異常
t(15;17)では、PML-RARA融合遺伝子が形成されます。
これはAPLの診断に極めて重要で、治療ではATRA、all-trans retinoic acidが用いられます。
なぜ重要か
APLはDICを合併しやすく、緊急性の高い白血病です。
そのため、形態所見からAPLを疑ったら、t(15;17)をすぐ結びつけられることが国試では重要です。
各選択肢の検討
a t(4;14)
多発性骨髄腫の一部でみられる染色体異常です。b t(8;21)
急性骨髄性白血病の一型でみられますが、APLに特異的ではありません。c t(9;22)
フィラデルフィア染色体で、慢性骨髄性白血病や一部の急性リンパ性白血病で重要です。d t(15;17)
正しい選択肢です。APLに特異的です。e t(16;16)
急性骨髄性白血病の別の病型でみられます。
ひっかけポイント
白血病の染色体異常は混同しやすいため、形態と転座をセットで覚えるのが有効です。
APL
前骨髄球、Auer小体多数、faggot cell、t(15;17)CML
t(9;22)
まとめ
骨髄塗抹標本から急性前骨髄球性白血病を考える場合、対応する染色体異常は**t(15;17)**です。