119D11第119回 医師国家試験 過去問

脳・精神・感覚器・皮膚耳鼻咽喉科唾液腺・顔面神経

左下顎部腫脹を反復する患者の頸部単純CTを別に示す。 考えられる疾患はどれか。

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正解: d

正解

d 唾石症

判断のポイント

反復する左下顎部の腫脹という経過から、まず考えるのは唾液の流出障害です。
この部位では、とくに顎下腺導管、Wharton管の閉塞を起こす唾石症が典型です。

顎下腺は唾液が比較的粘稠で、導管が長く、逆らうように走行するため、結石ができやすいことも重要です。

なぜ唾石症か

唾石症では、導管内や腺内の結石によって唾液の流れが妨げられます。
その結果、唾液分泌が増えるたびに腫脹や疼痛を繰り返しやすくなります。

また、単純CTは石灰化した結石を描出しやすいため、この病態の評価に適しています。

各選択肢の検討

  • a Sjögren症候群
    口腔乾燥や眼乾燥、両側性の唾液腺腫大が問題になりやすく、反復する限局性腫脹の典型ではありません。

  • b 顎下腺腫瘍
    腫瘍なら持続性の腫瘤としてみられることが多く、腫れたり引いたりを繰り返す経過は典型的ではありません。

  • c 舌下腺腫瘍
    舌下部の腫瘤として問題になることが多く、左下顎部の反復性腫脹とはやや合いません。

  • d 唾石症
    正しい選択肢です。反復性腫脹と単純CTでの石灰化評価が重要な手がかりです。

  • e リンパ管腫
    先天性病変として小児でみられることが多く、柔らかい腫瘤として気づかれることが一般的です。

ひっかけポイント

国試では、反復する顎下部腫脹をみたら、まず唾石症を思い浮かべるのが基本です。
腫瘍は持続性、自己免疫性疾患は乾燥症状、という違いで整理すると迷いにくくなります。

まとめ

左下顎部腫脹を反復し、単純CTで評価する病変として最も考えやすいのは、唾石症です。

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