119C069|第119回 歯科医師国家試験 過去問
基礎歯科医学口腔解剖・組織・発生
水平位で歯科治療を終えた患者が立ち上がった際に、立ちくらみを起こした。 原因はどれか。1 つ選べ。
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正解: b
正答
b
この問題のポイント
水平位から急に立つと下肢へ血液が貯留し、静脈還流量が減少して脳血流が一時的に低下します。
解説
起立時には重力によって下肢・腹部の静脈へ血液が移動します。通常は圧受容体反射によって心拍数と末梢血管抵抗が増加しますが、反応が不十分だと一回拍出量と血圧が低下し、立ちくらみを生じます。
高齢者、脱水、降圧薬服用者、長時間の水平位後では起立性低血圧を起こしやすいため、診療台を段階的に起こし、座位で状態を確認してから立位へ移します。
選択肢の確認
a.筋収縮力の低下
誤り。
筋収縮力低下は慢性的な循環不全に関与し得ますが、立ち上がり直後の主因ではありません。
b.静脈還流量の減少
正しい。
重力による静脈血の下肢貯留で静脈還流量が減り、一時的に血圧と脳灌流が低下します。
c.体液の浸透圧の低下
誤り。
体液浸透圧の低下が起立直後の立ちくらみを直接起こすわけではありません。
d.動脈血酸素飽和度の低下
誤り。
動脈血酸素飽和度低下では呼吸器症状などを伴いますが、起立時立ちくらみの基本機序ではありません。
e.前庭器官の内リンパ液の増加
誤り。
前庭器官の内リンパ液増加はMénière病などと関連し、起立性低血圧の原因ではありません。
覚えるポイント
- 起立性低血圧は静脈還流低下から起こります。
- 診療台は段階的に起こします。
- 高齢者・脱水・降圧薬服用者で注意します。