119B068第119回 歯科医師国家試験 過去問

基礎歯科医学病理・微生物・免疫

82 歳の男性。食べこぼしが増えたことを主訴として家族とともに来院した。3 か月前から食事の際に食べこぼしが増えたことを家族が気にしているという。医療 面接中に口を繰り返し動かす状態が観察された。医療面接中の写真(別冊No. 23 A、B、C、D、E、F)を別に示す。 確認すべき常用薬はどれか。2 つ選べ。

119B068の問題画像
2つ選択
解答・解説を見る

正解: d・e

正答

d、e

この問題のポイント

高齢者の反復する口唇・顎・舌の不随意運動では、薬剤性の口腔ジスキネジアを考え、定型抗精神病薬抗Parkinson病薬の使用を確認します。

解説

定型抗精神病薬による長期のドパミンD2受容体遮断は、遅発性ジスキネジアの原因になります。口をもぐもぐ動かす、舌を突出する、口唇をすぼめるなどの口顔面不随意運動が典型です。

抗Parkinson病薬、とくにドパミン作動性治療でも、薬効変動や過剰なドパミン刺激によりジスキネジアが生じることがあります。食べこぼしや義歯不安定の背景に不随意運動がないか、服薬名・開始時期・増量時期を確認します。

画像の確認

実画像A〜Fでは安静時にも口唇と舌を前後へ反復して動かす不随意運動が連続している。口舌ジスキネジアを起こしうる定型抗精神病薬と、異常運動との鑑別・増悪に関わる抗Parkinson病薬の服用歴を確認する。

選択肢の確認

a.抗真菌薬
誤り。
抗真菌薬は口腔カンジダ症などに用いますが、反復性口顔面ジスキネジアの代表的原因薬ではありません。

b.抗血小板薬
誤り。
抗血小板薬は出血傾向に配慮する薬ですが、口を反復運動させる不随意運動の代表的原因ではありません。

c.抗リウマチ薬
誤り。
抗リウマチ薬では免疫抑制や口腔粘膜障害などに注意しますが、典型的な口顔面ジスキネジアの原因薬ではありません。

d.定型抗精神病薬
正しい。
定型抗精神病薬の長期使用は遅発性ジスキネジアを生じ、口唇・舌・顎の反復性不随意運動を起こすことがあります。

e.抗Parkinson 病薬
正しい。
抗Parkinson病薬によるドパミン刺激でジスキネジアが生じることがあるため、服薬内容を確認します。

覚えるポイント

  • 口をもぐもぐ動かす所見では遅発性ジスキネジアを考えます。
  • 定型抗精神病薬の長期使用歴を確認します。
  • 抗Parkinson病薬でもジスキネジアが生じ得ます。

関連問題

119B067119B069
学習アプリでこの問題を解く(記録・メモ・カード化)