118C089第118回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床口腔外科学

顎骨内に発生した囊胞のH-E 染色病理組織像(別冊No. 35)を別に示す。 診断名はどれか。1 つ選べ。

118C089の問題画像
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正解: g

正答

g

この問題のポイント

顎骨内囊胞の病理診断では、裏装上皮の種類、角化、炎症、特徴的細胞、石灰化物を順に確認します。正答は石灰化歯原性囊胞です。

解説

石灰化歯原性囊胞は歯原性上皮に由来し、裏装上皮内に核を失った好酸性の**ゴースト細胞〈影細胞〉**を認めます。ゴースト細胞は石灰化を伴うことがあり、病変内に歯牙様硬組織を形成することもあります。

診断ではゴースト細胞の存在が最も重要な手掛かりです。

病理像で見るポイント
上皮の基底細胞、星状網様構造、ゴースト細胞、石灰化物の有無を確認します。

画像の確認

実画像では、基底部に核の濃い細胞が並ぶ嚢胞上皮の内側へ、核を失った好酸性のghost cellが多数集まっている。このghost cellを含む歯原性嚢胞の組織像は石灰化歯原性嚢胞に特徴的で、選択肢gに対応する。

選択肢の確認

a.歯根囊胞
誤り。歯根囊胞は非生活歯の根尖部に生じ、炎症を伴う非角化性重層扁平上皮で裏装されます。ゴースト細胞は特徴ではありません。

b.含歯性囊胞
誤り。含歯性囊胞は埋伏歯歯冠を取り囲み、薄い非角化性上皮で裏装されます。

c.単純性骨囊胞
誤り。単純性骨囊胞は真の上皮性囊胞ではなく、通常は上皮性裏装を欠きます。

d.鼻口蓋管囊胞
誤り。鼻口蓋管囊胞は切歯管部に生じ、呼吸上皮や重層扁平上皮で裏装され、壁内に神経・血管を含みます。

e.歯原性角化囊胞
誤り。歯原性角化囊胞は薄い錯角化上皮、柵状配列する基底細胞、波状の角化面を特徴とします。

f.術後性上顎囊胞
誤り。術後性上顎囊胞は上顎洞手術後に生じ、呼吸上皮などで裏装されます。

g.石灰化歯原性囊胞
正しい。石灰化歯原性囊胞は裏装上皮内のゴースト細胞と、その石灰化を特徴とします。

覚えるポイント

  • 石灰化歯原性囊胞ではゴースト細胞を認めます。
  • 歯原性角化囊胞は錯角化上皮と基底細胞の柵状配列が特徴です。
  • 単純性骨囊胞は上皮性裏装を欠きます。

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