118A079|第118回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
24 歳の女性。乳歯の残存を主訴として来院した。中学生のころから自覚し、矯 正歯科治療を希望した際に精査を勧められたという。歯肉に異常所見はない。初診 時のエックス線画像(別冊No. 27A)とCT(別冊No. 27B)を別に示す。 疑われるのはどれか。1 つ選べ。

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正解: c
正答
c
この問題のポイント
若年者の顎骨に生じ、無痛性に骨が膨隆し、歯の萌出遅延や乳歯残存をきたす病変では線維性異形成症を考えます。
解説
線維性異形成症は、正常骨が線維性組織と未熟な骨梁に置換される骨形成異常です。顎顔面骨に生じると、顔貌の非対称、骨膨隆、歯の萌出障害を生じることがあります。
画像では一般に境界が周囲骨へ移行するすりガラス状の内部構造が重要です。CTで病変範囲と皮質骨の膨隆、歯との関係を確認します。
画像の確認
実画像では、パノラマ像で上顎左側の歯の萌出異常があり、CTでは同側上顎骨に境界が周囲へ移行するすりガラス状の骨性病変が広がっている。線維性異形成症に合う像であり、正答cに対応する。
選択肢の確認
a.大理石骨病
誤り。
全身性の骨硬化を示す遺伝性疾患で、多数骨にびまん性骨硬化を認めます。局所性顎骨膨隆とは異なります。
b.骨形成線維腫
誤り。
境界明瞭で被膜性に増殖する良性腫瘍です。線維性異形成症より周囲骨との境界が明瞭です。
c.線維性異形成症
正しい。
若年者の顎骨に生じ、骨膨隆や歯の萌出障害・乳歯残存を伴うことがあります。
d.慢性硬化性骨髄炎
誤り。
感染に関連し、疼痛、腫脹、反復性炎症を伴うことがあります。歯肉異常がなく長期の萌出障害を示す本症例とは合いにくい病変です。
e.セメント質骨性異形成症
誤り。
歯根周囲に生じ、生活歯と関連することが多い病変です。乳歯残存を生じる若年者の広範な骨病変とは異なります。
覚えるポイント
- 線維性異形成症は若年者、無痛性膨隆、すりガラス像です。
- 骨形成線維腫は境界明瞭です。
- 顎骨病変では歯の萌出と病変の位置関係を確認します。