117D074|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯周病学
下顎前歯部の歯肉退縮を主訴として来院した8 歳児の口腔内写真(別冊No. 24A) とエックス線画像(別冊No. 24B)を別に示す。 考えられる原因はどれか。1 つ選べ。

解答・解説を見る
正解: d
正答
d
この問題のポイント
小児の局所的歯肉退縮では、プラークだけでなく歯の位置、咬合力、小帯、口腔習癖を評価します。
解説
外傷性咬合が前歯へ集中すると、歯周組織に過大な力が加わり、歯の位置異常や薄い歯槽骨と組み合わさって歯肉退縮に関与することがあります。本問では画像と咬合関係から外傷性咬合が原因と判断します。
小児では成長と萌出に伴う一時的変化もあるため、咬合接触、動揺、歯槽骨、プラーク、小帯牽引を総合評価します。
画像の確認
実画像では、下顎中切歯の一歯が著しく唇側転位し、その歯頸部だけに深い歯肉退縮がある。咬合時に上顎切歯から局所的な強い力を受ける位置関係であり、外傷性咬合を原因とする正答dを支える。
選択肢の確認
a.過剰歯
誤り。過剰歯は萌出障害や歯列不正の原因になりますが、本問の歯肉退縮の直接原因ではありません。
b.口呼吸
誤り。口呼吸は前歯部歯肉炎と関連しますが、局所的退縮の正答原因ではありません。
c.弄舌癖
誤り。弄舌癖は歯の移動や開咬に関与しますが、本問の画像所見から選ぶ原因ではありません。
d.外傷性咬合
正しい。外傷性咬合による過大な咬合力が局所の歯周組織へ作用し、歯肉退縮に関与します。
e.下唇小帯肥厚
誤り。下唇小帯の異常は前庭や歯肉への牽引を起こすことがありますが、本問の原因所見ではありません。
覚えるポイント
- 小児の退縮は咬合、歯の位置、小帯、清掃を確認する。
- 外傷性咬合は局所的歯周組織障害に関与する。
- 画像では骨と歯根の位置関係もみる。