117D048第117回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床小児歯科学

8 歳の男児。歯の破折を主訴として来院した。30 分前に転倒し顔面を強打した という。上顎両側中切歯の動揺は認められず、打診痛はあるが自発痛はない。初診 時の口腔内写真(別冊No. 13A)とエックス線画像(別冊No. 13B)を別に示す。 処置の組合せで適切なのはどれか。1 つ選べ。 1 1

117D048の問題画像
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正解: c

正答

c

この問題のポイント

小児の外傷歯では、露髄の有無、露髄面の大きさ、受傷からの時間、根の完成度をみて歯髄保存療法を選びます。

解説

受傷から30分と短く、歯の動揺や自発痛がなく、若年永久歯で歯髄保存が期待できる症例です。露髄が小さく汚染が少ない歯には直接覆髄、露髄が大きい歯や表層歯髄の損傷が考えられる歯には生活歯髄切断を行います。

正答は両中切歯に対する直接覆髄と生活歯髄切断の組合せです。どちらの歯にどの処置を行うかは、問題画像の破折・露髄状態で確認します。

画像の確認

実画像では、上顎両側中切歯が斜めに破折し、一方は小さな露髄点、他方はより広い露髄部を示すが、X線像で歯根破折はみられない。受傷直後の未完成根歯に対し、小露髄側を直接覆髄、大露髄側を生活歯髄切断とする正答cに対応する。

選択肢の確認

a.コンポジットレジン修復 直接覆髄
誤り。一方の歯を露髄なしとしてコンポジットレジン修復だけで済ませる組合せではありません。

b.コンポジットレジン修復 生活歯髄切断
誤り。生活歯髄切断を要する歯は含みますが、もう一方の歯も単なる修復だけではなく直接覆髄が必要です。

c.直接覆髄 生活歯髄切断
正しい。露髄状態の差に応じて、一方に直接覆髄、もう一方に生活歯髄切断を行い、歯髄生活を保存します。

d.抜 髄 抜 髄
誤り。受傷直後の若年永久歯で歯髄保存が可能なため、両歯の抜髄は侵襲が大きすぎます。

e.抜 髄 感染根管治療
誤り。感染根管治療は歯髄壊死・感染根管に行う処置で、受傷30分後の生活歯髄に適応しません。

覚えるポイント

  • 外傷歯は露髄の大きさと受傷時間を確認する。
  • 若年永久歯では歯髄保存を優先する。
  • 小露髄は直接覆髄、より大きな露髄は生活歯髄切断を検討する。

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