117C077|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床小児歯科学
1 か月前にテーブルに上顎前歯をぶつけた4 歳女児の口腔内写真(別冊No. 32A) とエックス線画像(別冊No. 32B)を別に示す。A に打診痛を認める。 適切な対応はどれか。1 つ選べ。

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正解: d
正答
d
この問題のポイント
乳歯外傷後に時間が経過し、打診痛と根尖病変が疑われる場合は、歯髄壊死後の感染根管として対応します。
解説
受傷から1か月後に打診痛があることは、歯根膜や根尖周囲組織へ炎症が波及していることを示唆します。歯髄壊死と感染が認められ、歯が保存可能で後継永久歯への影響を避ける必要がある場合は、感染根管治療を行います。
整復固定は受傷直後の転位歯などに行う処置です。生活歯髄を対象とする抜髄ではなく、感染した壊死歯髄と根管内容物を除去する治療を選びます。
画像の確認
実画像では、上顎乳中切歯の一歯が灰白色に変色し、歯根周囲のX線透過像が後継永久歯胚に近接している。受傷後1か月で打診痛を伴う感染歯髄・根尖病変の像であり、感染根管治療を選ぶ正答dに対応する。
選択肢の確認
a.経過観察
この条件では適切ではありません。
打診痛があり感染性根尖病変が疑われるため、経過観察だけでは不十分です。
b.整復固定
この条件では適切ではありません。
整復固定は受傷直後の脱臼・転位に対して行う処置で、1か月後の根管感染には適しません。
c.抜 髄
この条件では適切ではありません。
抜髄は生活歯髄を除去する処置です。本症例では外傷後の歯髄壊死と感染を考えます。
d.感染根管治療
正答。適切です。
感染した根管内容物を除去・消毒する感染根管治療が適切です。
e.抜 歯
この条件では適切ではありません。
保存可能で、感染根管治療により管理できる場合に直ちに抜歯する必要はありません。
覚えるポイント
- 乳歯外傷後も歯髄壊死と根尖病変を長期観察する。
- 壊死・感染歯髄には感染根管治療。
- 後継永久歯胚への感染波及を防ぐ。