117C065|第117回 歯科医師国家試験 過去問
67 歳の男性。下顎右側第一大臼歯の歯肉腫脹を主訴として来院した。3 日前に 激しい痛みを認めたが、昨日から軽減してきたという。軽度の打診痛があるが自発 痛はない。初診時の口腔内写真(別冊No. 25A)とエックス線画像(別冊No. 25B)を 別に示す。初診時の歯周組織検査結果の一部を表に示す。 舌 側* 3 3 3 2 5 ⑨ ③ 3 3 歯 種 7 6 5 頰 側* 2 3 2 3 ④ ⑧ 3 3 ③ 動揺度** 0 1 0 * :プロービング深さ(mm) 〇印:プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 6 に行うのはどれか。2 つ選べ。

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正解: c・e
正答
c、e
この問題のポイント
多根歯の歯内―歯周病変では、保存可能な根を残すために感染根管治療とヘミセクションを組み合わせることがあります。
解説
深い限局性ポケット、歯肉腫脹、根尖・根分岐部の病変が一根を中心に認められ、他根が保存可能な場合、まず根管内感染を除去します。その後、病変のある根と対応する歯冠部を切断・抜去するヘミセクションを行い、健全な根を保存します。
歯根分割は複数根を分離して両方を保存する処置で、病変根を除去するヘミセクションとは異なります。根尖切除は根尖部に限局した病変が対象で、根全体や根分岐部病変には適しません。
画像の確認
実画像では、下顎右側第一大臼歯頰側歯肉に瘻孔様の腫脹があり、X線像では根管充塡歯の一根周囲に垂直性骨吸収が強くみられる。感染源への再根管処置と病変側根を除去するヘミセクションが適合し、正答c・eを支える。
選択肢の確認
a.歯根分割
誤り。
歯根分割は根を分離して各根を保存する術式で、病変根を歯冠部とともに除去する本症例の方針とは異なります。
b.歯肉切除
誤り。
歯肉切除は歯肉性ポケットなどに用い、根管感染や一根に限局した重度病変の根本治療にはなりません。
c.感染根管治療
正しい。
外科処置に先立ち、感染根管治療で根管内感染を除去します。
d.歯根尖切除法
誤り。
歯根尖切除法は根尖部に限局した治癒不良病変などが適応で、本症例の根分岐部・一根全体の病変には適しません。
e.ヘミセクション
正しい。
病変のある根と対応歯冠部を除去し、保存可能な根を残すヘミセクションを行います。
覚えるポイント
- ヘミセクションは病変根と対応歯冠部を除去する。
- 歯内感染がある場合は先に根管治療を行う。
- 歯根分割は両根保存、ヘミセクションは一根除去。