117B008|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床歯内療法学
急性化膿性根尖性歯周炎の骨内期にみられるのはどれか。1 つ選べ。
解答・解説を見る
正解: d
正答
d
この問題のポイント
急性化膿性根尖性歯周炎は、膿瘍が骨内、骨膜下、粘膜下へ進展するにつれて症状が変化します。
解説
骨内期では膿が歯槽骨内に限局し、強い自発痛、咬合痛、打診痛を認めます。炎症部の圧力が高まり、温熱により組織内圧がさらに上昇するため、温熱刺激で疼痛が増大することがあります。
骨膜下期に進むと局所の腫脹が明らかになり、粘膜下期では波動を触れることがあります。顔面腫脹は病変が骨内を越えて軟組織へ進展した段階でみられやすくなります。
症例問題の解き方
「骨内期」という語を見たら、まだ瘻孔や明らかな顔面腫脹が形成される前の、強い疼痛が中心の段階を考えます。
選択肢の確認
a.瘻 孔
誤り。
瘻孔は慢性化して排膿路が形成された場合にみられ、急性の骨内期の典型ではありません。
b.顔面腫脹
誤り。
顔面腫脹は膿瘍が骨膜下や粘膜下、周囲軟組織へ進展した段階で目立ちます。
c.羊皮紙様感
誤り。
羊皮紙様感は皮質骨が菲薄化した顎骨嚢胞などでみられる触診所見です。
d.温熱刺激による疼痛増大
正しい。
骨内に膿が貯留して内圧が高い時期には、温熱刺激で疼痛が増大することがあります。
e.歯周ポケットからの排膿
誤り。
歯周ポケットからの排膿は歯周膿瘍などでみられ、根尖性病変の骨内期を示す所見ではありません。
覚えるポイント
- 骨内期は強い自発痛、咬合痛、打診痛が中心である。
- 温熱で疼痛が増大することがある。
- 瘻孔は慢性化、顔面腫脹は軟組織への進展を示唆する。