117A051|第117回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床口腔外科学
頭頸部放射線治療の既往がある患者に対する歯科治療時の留意事項で正しいのは どれか。4 つ選べ。
4つ選択
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正解: a・b・d・e
正答
a、b、d、e
この問題のポイント
頭頸部放射線治療後は、唾液腺、咀嚼筋、嚥下関連組織、粘膜、顎骨の晩期障害を考えて歯科治療を行います。
解説
放射線治療後には口腔乾燥、粘膜の菲薄化・脆弱化、線維化による開口障害、味覚障害、嚥下障害などがみられます。嚥下機能低下は誤嚥につながり、開口障害は診療姿勢や器具挿入を困難にします。
照射野内の顎骨では血流・細胞活性が低下し、抜歯後に治癒不全や放射線性顎骨壊死を起こす危険があります。乾燥し脆弱な粘膜は器具や義歯で損傷しやすく、出血にも注意します。
選択肢の確認
a.誤 嚥
正しい。
嚥下関連筋や粘膜の障害、口腔乾燥などにより嚥下機能が低下し、誤嚥リスクが高まります。
b.開口維持困難
正しい。
咀嚼筋や周囲軟組織の線維化により開口障害が生じ、開口維持が難しくなることがあります。
c.唾液分泌過多
誤り。
放射線で唾液腺が障害されると唾液分泌は低下します。唾液分泌過多ではありません。
d.抜歯窩治癒不全
正しい。
照射顎骨では血流低下と治癒能低下があり、抜歯窩治癒不全や顎骨壊死に注意します。
e.粘膜損傷による出血
正しい。
照射後粘膜は萎縮・脆弱化し、軽微な刺激でも損傷・出血しやすくなります。
覚えるポイント
- 頭頸部照射後:口腔乾燥、開口障害、嚥下障害、粘膜脆弱化。
- 抜歯では放射線性顎骨壊死のリスクを評価します。
- 照射部位、線量、時期を把握し、必要に応じ放射線治療医と連携します。