117A049第117回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床小児歯科学

11 歳の女児。前歯の歯並びが悪いことを主訴として来院した。初診時の顔面写 真(別冊No. 18A)、口腔内写真(別冊No. 18B)、エックス線画像(別冊No. 18C)及 び歯科用コーンビームCT(別冊No. 18D)を別に示す。 そのままにした場合に生じる可能性があるのはどれか。2 つ選べ。

117A049の問題画像
2つ選択
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正解: b・c

正答

b、c

この問題のポイント

上顎犬歯の異所萌出では、隣接する側切歯歯根への吸収と、犬歯の口蓋側萌出・埋伏が問題になります。

解説

上顎犬歯は萌出経路が長く、側切歯歯根を誘導路として萌出します。犬歯歯冠が側切歯歯根に近接した異所的位置にあると、側切歯の歯根吸収を生じる危険があります。

また犬歯が歯列弓内へ誘導されないまま進むと、口蓋側へ萌出または埋伏することがあります。早期発見では乳犬歯抜去や矯正的誘導の適否を検討します。

画像の確認

実画像では、パノラマ像とCBCTで上顎犬歯歯冠が側切歯歯根に重なって近接し、横断・3D像では犬歯が歯列の口蓋側に位置している。放置すると接触する側切歯の歯根吸収と犬歯の口蓋側萌出が起こり得る配置であり、正答b・cを支持する。

選択肢の確認

a.2 の近心傾斜
誤り。
側切歯の近心傾斜は本症例を放置した際の代表的合併症として選びません。

b.2 の歯根吸収
正しい。
異所萌出する犬歯歯冠が側切歯歯根へ接触すると、側切歯の外部歯根吸収を生じ得ます。

c.3 の口蓋側への萌出
正しい。
上顎犬歯が歯列弓内へ萌出できず、口蓋側へ萌出・埋伏する可能性があります。

d.4 の遠心傾斜
誤り。
第一小臼歯の遠心傾斜は本症例の主要な予測変化ではありません。

e.5 の萌出遅延
誤り。
第二小臼歯の萌出遅延は、提示された犬歯異所萌出から直接予測する代表所見ではありません。

覚えるポイント

  • 上顎犬歯異所萌出では側切歯歯根吸収に注意します。
  • 触診、パノラマ、必要に応じCBCTで位置を確認します。
  • 乳犬歯抜去などの早期介入が自然改善を促す場合があります。

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