116D045|第116回 歯科医師国家試験 過去問
歯科臨床口腔外科学
48 歳の男性。咬合異常を主訴として来院した。歩道で転倒し、顔面裂傷の処置 を受けたという。初診時のパノラマエックス線画像(別冊No. 13A)、後頭前頭方 向エックス線画像(別冊No. 13B)及びCT(別冊No. 13C)を別に示す。 転倒時に強打したと考えられる部位はどれか。1 つ選べ。

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正解: a
正答
a
この問題のポイント
下顎骨骨折では、骨折部位だけでなく、外力が加わった部位と間接骨折の組合せを推定します。
解説
提示画像では両側の関節突起部に骨折がみられるパターンです。下顎へ前方から外力が加わると、その力が下顎枝を介して左右の関節突起へ伝わり、オトガイ部打撲による両側関節突起骨折を生じることがあります。
この場合、下顎枝高の低下によって臼歯部早期接触や前歯部開咬などの咬合異常を来し得ます。
画像の確認
実画像では、パノラマ像と後頭前頭方向像で左右の関節突起頸部に骨折と下顎頭の偏位がみえ、CT冠状断でも両側性の関節突起骨折が確認できる。片側下顎角への直達外力より、正中のオトガイを前方から強打して力が左右関節突起へ伝わった骨折分布に合う。
選択肢の確認
a.オトガイ部
正しい。オトガイ部への強打は力が左右の関節突起へ伝達され、両側性骨折を起こしやすいです。
b.右側下顎角部
誤り。右側下顎角部への直接外力なら同部の直接骨折や反対側関節突起骨折を考えます。
c.右側顎関節部
誤り。右側顎関節部への直接外力だけでは提示された両側性の骨折機序を説明しにくいです。
d.左側下顎角部
誤り。左側下顎角部への直接外力に一致する骨折分布ではありません。
e.左側顎関節部
誤り。左側顎関節部への直接外力に限定される所見ではありません。
覚えるポイント
- オトガイ打撲では両側関節突起骨折を疑います。
- 関節突起骨折では前歯部開咬が起こり得ます。
- 直接骨折と間接骨折の組合せを考えます。