116B037|第116回 歯科医師国家試験 過去問
齲蝕のため抜歯を行った5 歳の男児の口腔内写真(別冊No. 12)を別に示す。 エックス線画像では永久歯の歯数異常はみられない。 適切な装置はどれか。2 つ選べ。

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正解: a・b
正答
a、b
この問題のポイント
乳歯の早期喪失では、欠損部位、後継永久歯、第一大臼歯の萌出状況、片側か両側かで保隙装置を選びます。
解説
5歳で下顎乳臼歯を早期喪失し、永久歯数に異常がないため、後継永久歯萌出までの空隙保持が必要です。単一歯欠損には固定式のバンドループが代表的で、可撤式装置を管理できる患児では可撤保隙装置も選択できます。写真では第二乳臼歯が残っているため、第一大臼歯未萌出時の第二乳臼歯喪失に用いるディスタルシューの適応ではありません。
画像の確認
実画像では、下顎の片側乳臼歯部に新しい抜歯窩があり、その遠心側には乳臼歯が残っていて、欠損部の前後に支えとなる歯が確認できる。単独の早期喪失空隙を保持できるバンドループ、または協力度に応じた可撤保隙装置が適し、第一大臼歯を誘導するディスタルシューの像ではない。
選択肢の確認
a.可撤保隙装置
正しい。
欠損部の人工歯・維持装置を備えた可撤保隙装置は、協力度が得られる患児で空隙保持に使用できます。
b.バンドループ
正しい。
隣在乳歯にバンドを装着しループで欠損空隙を保持するバンドループは、単一乳臼歯早期喪失の代表的装置です。
c.リンガルアーチ
誤り。
リンガルアーチは下顎両側性の複数歯欠損などで、永久切歯と第一大臼歯が萌出した後に用いることが多く、本症例には過大です。
d.ディスタルシュー
誤り。
ディスタルシューは第一大臼歯萌出前に第二乳臼歯を失った場合、第一大臼歯の萌出誘導に用います。本症例の欠損条件とは異なります。
e.Nance のホールディングアーチ
誤り。
Nanceのホールディングアーチは上顎の固定式保隙装置であり、下顎症例には用いません。
覚えるポイント
- 単一乳臼歯欠損はバンドループが代表。
- 第二乳臼歯を第一大臼歯萌出前に失ったらディスタルシュー。
- 装置選択では年齢、萌出状況、欠損数、協力度を確認する。