116A075|第116回 歯科医師国家試験 過去問
51 歳の女性。下顎右側小臼歯部の歯肉の出血と違和感を主訴として来院した。 3 か月前から自覚していたがそのままにしていたという。歯周基本治療後の再評価 の結果、歯周外科治療を行うこととした。歯周基本治療後の口腔内写真(別冊 No. 26A)とエックス線画像(別冊No. 26B)を別に示す。再評価時の歯周組織検査 結果の一部を表に示す。 舌 側* 3 3 ④ ④ 3 4 4 3 ⑥ 歯 種 5 4 3 頰 側* 3 3 4 ⑦ 3 4 4 3 4 動揺度** 0 1 0 * :プロービング深さ(mm) 〇印 :プロービング時の出血 ** :Miller の判定基準 4 に行う処置で適切なのはどれか。2 つ選べ。

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正解: a・d
正答
a、d
この問題のポイント
歯周基本治療後も深いポケットと垂直性骨欠損が残る場合、直視下のデブライドメントと再生的処置を検討します。
解説
再評価時に深いプロービング値と出血が残り、画像で骨内欠損が確認される場合は歯周外科治療の適応となります。歯肉剝離搔爬術でフラップを挙上すると、根面と骨欠損を直視して炎症性肉芽組織や歯石を除去できます。
骨壁が残る垂直性骨欠損では、欠損形態に応じて骨移植術を併用し、歯周組織再生を図ります。
治療選択のポイント
歯周基本治療後の再評価、ポケット深さ、出血、骨欠損形態、清掃性を確認します。
画像の確認
実画像では、下顎右側第一小臼歯部に深い歯周ポケットが残り、表で頰側7 mm・出血、デンタル像で歯槽骨欠損を確認できる。基本治療後も残る骨内欠損へ直視下で到達して骨移植を併用する歯肉剝離搔爬術、正答a、dを支える。
選択肢の確認
a.骨移植術
正答。適切な処置です。
垂直性骨欠損に対し、欠損形態と予後を評価したうえで骨移植術を行うことが適切です。
b.新付着術
本症例には適しません。
新付着術は適応が限られ、本問の深い骨内欠損に対する正答としては選ばれません。骨欠損へ確実にアクセスできる術式を選びます。
c.歯肉切除術
本症例には適しません。
歯肉切除術は主に骨縁上ポケットなどで行います。骨内欠損部へのアクセスや再生を目的とする本症例には適しません。
d.歯肉剝離搔爬術
正答。適切な処置です。
歯肉剝離搔爬術により根面と骨欠損を直視し、徹底したデブライドメントと骨移植を行えます。
e.歯周ポケット搔爬術
本症例には適しません。
歯周ポケット搔爬術は盲目的操作となり、深い骨内欠損へ十分にアクセスしにくいため、本症例では適切ではありません。
覚えるポイント
- 基本治療後の再評価で外科適応を決めます。
- 垂直性骨欠損では骨移植などの再生療法を検討します。
- フラップ手術で直視下のデブライドメントを行います。