116A028|第116回 歯科医師国家試験 過去問
71 歳の男性。上顎左側第一大臼歯の歯肉腫脹を主訴として来院した。自発痛は ないが、軽度の咬合痛があるという。初診時の口腔内写真(別冊No. 5A)とエック ス線画像(別冊No. 5B)を別に示す。 診断に必要なのはどれか。3 つ選べ。

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正解: a・c・d
正答
a、c、d
この問題のポイント
歯肉腫脹と咬合痛がある歯では、歯髄疾患と歯周疾患を鑑別するため、歯髄生活反応と歯周ポケットを評価します。
解説
症例では自発痛はなく、歯肉腫脹と軽度の咬合痛があります。根尖性歯周炎、歯周膿瘍、歯内・歯周病変、歯根破折などを鑑別するため、まず歯髄の生活反応と歯周組織の状態を確認します。
温度診と歯髄電気診は歯髄の反応を評価します。プロービングは歯周ポケットの深さ、限局性深部ポケット、出血、排膿などを確認し、歯周病変や歯根破折の鑑別に有用です。
症例問題の解き方
腫脹部位、打診痛、歯髄反応、プロービング所見、エックス線像を統合します。
画像の確認
実画像では、上顎臼歯部の歯肉に限局性腫脹があり、修復歯を含むデンタル像で患歯周囲の歯槽骨・根尖部を評価できる。歯内由来か歯周由来かを画像だけで決めず、温度診、歯髄電気診、全周プロービングで生活反応とポケット形態を確かめる正答a、c、dを支える。
選択肢の確認
a.温度診
正しい。
温度診は冷温刺激に対する歯髄反応をみて、生活歯髄か壊死歯髄か、炎症反応がどうかを評価するため必要です。
b.麻酔診
誤り。
麻酔診は疼痛の原因歯が特定できない場合などに用いる補助的検査です。本症例の基本的な鑑別で最初に必要な検査ではありません。
c.歯髄電気診
正しい。
歯髄電気診は歯髄神経の反応を評価し、歯内病変の鑑別に必要です。
d.プロービング
正しい。
プロービングで歯周ポケット、出血、排膿、限局性の深いポケットを確認し、歯周病変や歯根破折を評価します。
e.レーザー蛍光強度測定
誤り。
レーザー蛍光強度測定は主にう蝕による歯質変化の検出に用い、本症例の歯肉腫脹と咬合痛の鑑別に中心的ではありません。
覚えるポイント
- 歯髄診断には温度診と歯髄電気診を用います。
- プロービングは歯周病変と歯根破折の鑑別に有用です。
- 打診は主に歯根膜の炎症を反映します。