115D052第115回 歯科医師国家試験 過去問

歯科臨床小児歯科学

11 歳の男児。上顎前歯の萌出遅延を主訴として来院した。初診時の口腔内写真 (別冊No. 14A 、エックス線画像 (別冊No. 14B 及び歯科用コーンビームCT (別 冊No. 14C を別に示す。 まず行うべき処置はどれか。 1つ選べ。

115D052の問題画像
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正解: e

正答

e

この問題のポイント

萌出遅延歯と隣接歯の三次元的位置関係、歯根の保存可能性、萌出誘導の順序を画像から判断します。

解説

11歳男児で、上顎前歯部に萌出の左右差があります。パノラマエックス線画像と歯科用コーンビームCTでは、上顎右側犬歯3が異所的に埋伏し、その歯冠が上顎右側中切歯1の歯根に近接しています。1には著しい歯根吸収が認められ、保存の予後が悪い一方、3は萌出誘導の対象となります。

したがって、まず障害となり保存困難な1を抜歯して萌出路を確保し、その後に3を牽引します。二次元画像だけでなくCBCTで唇舌的位置と隣接歯根への影響を確認することが重要です。

画像の確認

実画像では、上顎右側犬歯が高位かつ異所方向に埋伏し、パノラマ像とCBCTでその歯冠が上顎右側中切歯根へ近接している。近接歯根の保存予後と犬歯の誘導路を考え、中切歯1を抜歯後に犬歯3を牽引する正答eを支える。

選択肢の確認

a.選択肢a(問題画像参照)
最初の処置として適切ではありません。
図は上顎右側乳犬歯Cの抜歯を示します。Cの抜歯だけでは、保存困難な1と異所埋伏した3の問題を解決できません。

b.選択肢b(問題画像参照)
最初の処置として適切ではありません。
図は上顎右側犬歯3の抜歯を示します。3は牽引して歯列へ誘導できる可能性があり、保存困難な1より先に抜歯する根拠がありません。

c.選択肢c(問題画像参照)
最初の処置として適切ではありません。
図は上顎右側第一小臼歯4の抜歯を示します。4の抜歯では、3と歯根吸収を受けた1の直接的な位置関係を解消できません。

d.選択肢d(問題画像参照)
最初の処置として適切ではありません。
図は上顎右側第二乳臼歯Eの抜歯後に第二小臼歯5を牽引する処置です。画像上の主な萌出障害は前歯部の1と3の関係であり、対象が異なります。

e.選択肢e(問題画像参照)
正答。まず行います。
図は上顎右側中切歯1を抜歯した後、上顎右側犬歯3を牽引する処置です。予後不良の1を除去して3の萌出路と排列空間を確保する方針が画像所見に合います。

覚えるポイント

  • 埋伏歯ではCBCTで唇舌的位置と隣接歯根吸収を評価します。
  • 抜歯対象は歯種だけでなく、歯根の損傷、保存予後、矯正牽引の可能性から決めます。
  • 萌出誘導では障害の除去、開窓、牽引の順序を整理します。

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